"Montage" Luis Perdomo

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Luis Perdomoの新作は、ソロピアノ作です。

ここのところ新譜を漁っていてもピアニストのリーダー作だとトリオが多く、最近では、Denny ZeitlinのWayne Shorter集くらいしか聴いてないしリリースもされていないんじゃないかと思います。(見逃し多数だと思いますが..)
 "Early Wayne"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63868502.html)
昨年は、数人の大御所が渾身の作品をリリースしているので、中堅ピアニストがソロ作を出すのに躊躇している可能性は否定できません。
Brad Mehldauの大作とか、
 "10 Years Solo Live"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63553927.html)
Fred Hershとか、
 "Solo"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63454596.html)

Luis Perdomo自信としても、2005年に初リーダー作を出して、これが8枚めのリーダー作になりますが、初めてのソロピアノ作品のようです。
ちなみに前作は、Mimi Jones、Rudy Roystonという若手を擁したピアノトリオ作でした。
 "Twenty-Two"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63357608.html)

奏者はソロなんで、当然1人。
Luis Perdomo(P)

演奏曲は、7曲のジャズメンオリジナル、スタンダードに8曲のLuis Perdomoのオリジナルで全部で15曲。
少なくとも、5つのMontage ** という曲は全部Luis Perdomoであります。
01 Montage Fleeing
02 Monk's Dream
03 Montage Sleepwalker
04 Mambo Mongo
05 Amani
06 Montage Angst
07 Cal Massey
08 Si Te Contara
09 Thinking of You
10 Montage Air
11 The Sky Beyond
12 La Revuelta De Don Fulgencio
13 The Boundary Law
14 Montage the Ascent
15 Body and Soul

左手の堅実なバッキングに対し、右手がキラキラしたフレーズをそっと振りまくような印象でタッチは全般的にあまり強い感じではなく、カツンとした打音もほぼ鳴らさず、でもしっかりとした音圧を感じさせつつ、流暢なフレーズを奏で出す。

有名曲のお馴染み旋律、美旋律とをしっとりと奏でながらキラりとしたリフを利かせてくる。
粗い演奏、荒れたフレーズは見せない。さらりと小気味良くもリリカルで表現豊かなピアノを聴かせてくれる。

選曲も、オリジナルを含めてリリカルなスタイルに合う4ビート基調の美旋律なものを多く配しているのも正しい選択と言えそう。
ただ、あまり派手さ、抑揚は多くは感じられないので、若干単調に聴こえることはあるかもしれないです。
ショパンのEtudeとかを聴いているような気分で聴ければ、至福な時を過ごせるでしょう。

ベストは、流れるように弾き切る13曲めにします。


"Montage" Luis Perdomo(https://www.amazon.co.jp/dp/B01LTE1VG2/)

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