"Feet in the Mud" Mimi Jones

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Mimi Jonesは、Esperanza Spaldingを筆頭にGiulia Valle、Linda Oh、Tal Wilkenfeld、Nicki Parrott、Meshell Ndegeocelloといった、米国で多い歌うベーシストの1人としてちょっと聴きたいなぁと思ったところが馴れ初めで、2枚めのリーダー作にあたる前作を聴いています。
 ”Balance”(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62843766.html)

本作はその流れで買い込んだもので、流通量はかなり少なそうだったんで、後悔する前に手に入れたような感じ。
メンツは、ピアノトリオに3曲でサックスが入ってくるという構成。
ちなみにプロデュースはLuis Perdomoが担当していて、Luis Perdomoの前作にはMimi Jonesが参加していたので意気投合したんでしょう。
 "Twenty-Two"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63357608.html)

Mimi Jones(B,Vo)、Jon Cowherd(P)、Jonathan Barber(Ds)
Samir Zarif(Ss:4,5,8)

演奏曲は、Wayne Shorter(5), Luis Perdomo(11), Lennon/McCartney(12)に、9曲のオリジナルという構成。
ジャケに記載のMiriam Salivanは、Mimi Jonesの本名のようです。
01 Mr. Poo Poo
02 American
03 Elevate
04 The-Min-or Way
05 Fall
06 Lyman Place
07 Applause
08 One 4JB
09 The Grinder
10 Happy
11 Feet in the Mud
12 Blackbird

エレピによるソウルっぽいサウンドの軽めな演奏の1曲め。2曲めではベース主導のボイス入りとえらくスピリチュアルなサウンドを聴かせ、3曲めは温度感低めのボーカル曲と、曲による振り幅の大きい曲調が並ぶ前半。
後半の3曲が、またボーカルが入ったりエレピが起用されたりと、こっちはFusion色が感じられる曲が並ぶ。

そして間に挟まる6(-1)曲が、ジャズ濃度濃いめの演奏で個人的にはこの辺が聴きどころか。
4曲めで、サックスが入り6/8拍子のサックスがテーマを奏でる曲。テーマからピアノ,サックスソロとベースの小気味良いリズムが映える。
続いて、個人的にはKurt Rosenwinkelの演奏で刷り込まれているWayne ShorterのFall。サックスのテーマに続いて、思い入れたっぷりのベースソロが心地良い。
6曲めが純粋ピアノトリオによる4ビート曲。ピアノとベースのユニゾンによるテーマからベースソロというベーシストのアルバムらしい展開。
ここで1曲しっとりとボーカル曲を間に挟み。
続いて、ドラムの乱打がポイントになる早いテンポの曲。Mimi JonesのvoiceとSamir Zarifのサックスの絡みに対してドラムが追撃をしかけていくようなスリリングなところが格好良い。
そして、フェードインから3分弱のピアノトリオ(というか、そのピアノソロ部分)という演奏が入るところまで。これは1曲通しで演らないのがどういう意味があるかよく判らん。

個人的には、前後半のエレピでの6曲はいらないかなぁという感想。これがあることで逆にアルバムの一貫性を損なっているように聴いてしまってます。
最後がBeatlesのBlackbirdですが、跳ねるようなリズムのベースのうえに、エレピでさらっとテーマを弾いた後そのままソロにはいって、演奏を崩してなし崩し的に終了。
これも、ちょっと中途半端な感じ。

いくつか理解し難い部分があることは否めませんが 演奏自体はそう悪くはないので、まぁ楽しめると思います。

ベストは8曲めにしますが...。 と、ここでハッと気づくが、もしかして聴きどころは全く逆(前後半が聴きどころで、中が重め)だったのではないかと...。(もう、聴き直さないけど..)


"Feet in the Mud" Mimi Jones(https://www.amazon.co.jp/dp/B01F7H6WXO/)

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