"Second" Derrick Hodge

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Derrick HodgeはRobert Glasper Experimentのベーシストとして有名で、Robert Glasper Experimentの新作"Art Science"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63926958.html)がリリースされる前後にこのリーダー作が出ています。
これが2作めのリーダー作で、前作の時も"Black Radio 2"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62318413.html)が出る直前のリリースでした。
Robert Glasper Experimentのリリースタイミングにあわせているのは何らかの意図があるんでしょうかね。

その初リーダー作である前作は、2年前の下記作品でした。
 "Live Today"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62337503.html)

前作ではなかなか豪華な面々が参加していましたが、本作ではほぼ1人で作品を作り上げ、数曲で他の人が入るという構成。
もっとも、初リーダー作のメンツが豪華なことはよくあることではありますが..
そういえば、Corey Kingの新作も出てますね。 "Lashes"(https://www.amazon.co.jp/dp/B01KLJ3UMO/)
Derrick Hodge(B,・・・)
Marc Colenburg(Ds:1,7,11)、Keyon Harrold(Tp:9)、Marcus Strickland(Ts:9)、Corey King(Tb:9)

演奏曲は、共作含めすべてオリジナルで占められています。
01. The Second
02.Transitions
03.Song 3
04.You Believed
05.World Go Round
06.Heart of A Dreamer
07.Underground Rhapsody
08.Clock Strike Zero
09.For Generations
10.Don Blue
11.Going
12.From Me To You


少し強めに叩き出されるドラムのビートにのって、高音基調のベースが伸びやかにソロを弾く1曲め。
続く2曲め、3曲めは、ビートの強くない曲を入れてくるような構成。

ほとんどの楽器をDerrick Hodge自身が担当しているということで、キーボード等たいがいの楽器はバッキング程度で、あまり前面に出るような演奏になっていない印象。
という意味では、Marc Colenburgが叩く3曲以外にドラムが出てくる場面もあまり多くなく、出てきても単調なリズムキープに終始しているのは…。
となると、聴きどころがどこかということになるが、本業のベースが一番になるのは当然として、ギターが頻度は低いが良い味出した演奏をしている。

9曲めで3管でのアンサンブルが入り、急に雰囲気が和み系になるがそのギャップが変だけど面白い。
そして最後はボーカルで締める。

全体のバランスはしっかりと考えて作られているので演奏がつまらないとも感じないが、Marc Colenburgは全面参加してもらって、基本はリズムで聴かせ、その上でDerrick Hodgeの音世界を提示してもらった方が聴きごたえはあっただろうなと...。
それだけMarc Colenburgの入る3曲が秀逸だということです。
ベースを基調に小気味良い音世界を楽しませてくれる秀作であるとは言えるでしょう。

ベストは、Marc Colenburgのドラム入りの3曲の中からになるんですが、ちょっと悩み、11曲めにします。


"Second" Derrick Hodge(https://www.amazon.co.jp/dp/B01HRYKXRG/)

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