"ArtScience" Robert Glasper Experiment

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Robert Glasperの3年ぶりの Experiment 名義での新作。
前作は、
 "Black Radio 2"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62318413.html)
前々作は、あいだにRemix作がありましたが、
 "Black Radio"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61223951.html)
タイトルが、Black Radioで続いていたんですが、本作は芸術科学となってて、少し新しい部分を
入れ込んできたかとか、推測もできますがはてさて。

メンツは、4人は不変で、2人がゲストというクレジットになります。
Robert Glasper(P,Key)、Derrick Hodge(B)、Mark Colenburg(Ds)、Casey Benjamin(As)
Michael Severson(G:3,7)、Jahi Sundance(Turn Table:1,11)

演奏曲は以下の通り。6曲めがHerbie Hancock、12曲めがJ.Harris,T.Lewisとなってて、他は
メンバー同志の共作が多いオリジナルという構成。
01. This Is Not Fear
02. Thinkin Bout You
03. Day To Day
04. No One Like You
05. You And Me
06. Tell Me A Bedtime Story
07. Find You
08. In My Mind
09. Hurry Slowly
10. Written In Stone
11. Let's Fall In Love
12. Human

ハードドライビングな高速フォービートによるフリージャズな冒頭から、ピアノがおもむろにRobertGlasperフレーズを弾きだすと、そのフレーズがサックスに乗り移り、ボイスが入ってきたと思ったら一気に曲が変化する。
このジャズから強引にヒップホップに切り替わる作りは、格好良いんだけど笑える。

2曲め以降は、強めのビートにエフェクトのかかったボーカルの入ったブラコン(死語)ちっくな甘み成分が
混入したサウンドになる。
 個人的に、そう多くブラコンを聴いていたわけではないので、かなり偏向したイメージでの
 印象だとは思うが、でも大筋では違わないとも思っている。
が、これを前作の紹介の時には"Robert Glasperサウンド"と言う語を使って、「オリジナリティのあるサウンドにはなっている」と書いていたが、本作は、もちろん"ぽさ"は残っているが、濃度は少し薄まって、普通のブラコンサウンドぽくなって(非ジャズ度が上がって)いるように感じられる。さらにそれが、後半にいくに従って増大していく。

Mark Colenburgのしなやかなドラミングの心地良さは健在だし、Derrick Hodgeのベースも深く沈み込む音が聴けるのもまた健在なので、うまくこのベースとドラムを取り出して聴けると、なかなか面白いサウンドとして聴けると思います。

ベストは、サックスソロが格好良い4曲めにします。


"ArtScience" Robert Glasper Experiment (https://www.amazon.co.jp/dp/B01J6T5AP0/)

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