"Beyond Now" Donny McCaslin
前作は、2015年のベスト(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63513402.html)に入れた
"Fast Future" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63173417.html)
だったんですが、それよりも今年早々にリリースされたDavid Bowieの遺作に参加していたことが記憶に新しいところ。
"★" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63600921.html)
ご承知の通り、David Bowieはこのアルバムリリースの直後に鬼籍に入りまして、本作はその追悼の意味も込めて4月に録音されたものということで良いと思います。
Donny McCaslinの参加作としては、つい最近のEnrico Pieranunzi盤(下記)ってのがありました。
"New Spring" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63938098.html)
メンツは、前作と同じレギュラーメンバー4人に、ゲストを3人加えた下記7人。
Donny McCaslin(Ts)、Jason Lindner(Key)、Tim Lefebvre(B)、Mark Guiliana(Ds)
Jeff Taylor(Vo:2)、David Binney(Syn,Vo:M5,9)、Nate Wood(G:2)
演奏曲は、Donny McCaslinのオリジナル5曲に、David Bowie関連2曲(2,7)、Deadmau5とMutemathが各1曲で全部で全9曲。
01. Shake Loose
02. A Small Plot of Land
03. Beyond Now
04. Coelacanth 1
05. Bright Abyssv
06. FACEPLANT
07. Warszawa
08. Glory
09. Remain
シンセ中心の電子音によるリズムを基調としたロックな雰囲気をたっぷりと持った冒頭。
サックスが、ぶりぶりばりばりと吹きまくっていて格好良い。
2曲めは、ボーカルが、bowieになりきっているような声音と歌唱で、実はちょっと驚く。
いかにもDavid Bowieの楽曲って感じが哀愁を誘う。ボーカルはこの曲だけ。
以降も、非4ビートのコンテンポラリー系と言うかロックっぽいと言いたいような楽曲が並ぶ。
サビというかテーマがキャッチャーな曲も多いのは、ロック系のカバーが多いからだと思いますが、全体的なイメージも整っててノリ良く聴ける作風と言えるでしょう。
朗々としたブローを聴かせるDonny McCaslinのサックスが、期待以上に気合いが入ってて、かなりの聴きどころを作っているのは間違いのないところ。
直前のenrico盤のときの数十倍良い演奏をしてると感じるくらい。
が、なんだかんだ、全編に渡ってMark Guilianaのドラムが凄いなぁと言うのがとっても印象的で、この盤の大きな聴きどころになっていると思います。
Jason Lindnerは終始シンセによる電子音での演奏で全体の音の厚みをつける役割に徹している感じか。
これが全体の雰囲気作りには効果的な演奏で、このサウンドならではなんでしょう。
なんだかんだこの盤のハイライトは、サックスかドラムのどちらかには萌えるってことだと思います。
ベストは、8曲めにします。
"Beyond Now" Donny McCaslin(https://www.amazon.co.jp/dp/B01J5JPRR2/)
この記事へのコメント