後藤篤 Quartet "Free Size"

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後藤篤さんの初リーダー作です。
後藤さんの参加作は、実はけっこう聴いていて、ざっと並べて以下のような具合。

スガダイロー、吉田隆一とのユニットblacksheep
 "blacksheep" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61552311.html)
 "2" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60671522.html)
石渡明廣のMad Kab at Ashgate
 "FUNNY BLUE" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62934401.html)
林栄一の大所帯バンドである、Gatos Meeting
 "Gatos Meeting" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61708035.html)
並べてみると、なかなかな重要作に名を連ねています。

最近では、Moonsというギターの入ったトリオの演奏が面白かった
 "Side Deals" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63954960.html)

生では、上記Moonsの路上ライブで見ているのと、2015年4月のMAZURUに客演したときに見ています。
 "MAZURU" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63145109.html

と、実は引く手あまたな逸材というか、共演したい面々が多いというか、若手トロンボーン奏者の中ではダントツの実力者なんだろうなと推測できます。
が、残念ながらまだ知名度自体はあまり高い印象はないが、このリーダー作とMoonsでの活動を期に知名度が上がっていくことを期待しています。

本作のメンツが、若手中堅では高実力の面々を揃えていてノケぞります。
Oncenth Trioの岩見継吾、スガダイロートリオの服部正嗣、に逸材石田幹雄という面々。
後藤篤(Tb)、石田幹雄(P)、岩見継吾(B)、服部正嗣(Ds)

演奏曲は、後藤オリジナル8曲、石田オリジナル1曲に、ケセラセラで、全部で10曲。
1. Grand Open
2. Que Sera,Sera
3. GOIM
4. Mobius I
5. Mobius II
6. 三陸ファイトソング
7. 風花 -Kazabanaー
8. Arbre du Tenere ~テネレの木~
9. 慈雨
10. Close [Grand Open]

管主役の1ホーンカルテットで、主役の管楽器がトロンボーンであるってのは珍しいが管+ピアノトリオという意味ではオーソドクスともいえる編成。
そういうわけで、トロンボーンがテーマを奏で、ソロをたっぷり聴かせ、さらに、ピアノソロの裏で伴奏にまわるという本来的な働きまでこなし、と八面六臂の活躍。

後藤君のトロンボーンの音色は、普段聴くトロンボーンの音色と比べて、しっかりとエッジの効いたもので、これが力強い音色で荒々しく鳴り響くので、これは強力な演奏と言わざるを得ない。
さらに、ワキ役を固めているピアノトリオが個人的には秀逸で、ここも見逃せないところ。

ドスが効いていながら軽やかな服部君のドラムが全体をパワフルに鼓舞していて、これが格好良い。
美と狂気が同居した石田君のピアノは、あまり過激には責め立てないが、ノリの良いピアノを聴かせる。
ゴリンゴリンでパワフルな岩見君のベースも、持ち味を出した硬質なサウンドを聴かせる。
ただちょっと音量控えめな録音。

ドラム基調でトロンボーンを聴くって構図になるともいますが、それもこれも後藤君のトロンボーンをしっかり楽しむためが故ということでしょう。

ベストは、6曲めにしましょう。

後藤篤 Quartet "Free Size"(https://www.amazon.co.jp/dp/B01MDUBXFT/)

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