"ZEK!" ZEK Trio

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ピアノトリオで、Led Zeppelinの曲だけを演奏するというコンセプトのこのバンドの存在はかなり以前から知っていて、地元(の違う店)でライブを演っていたのも知っていたが、なかなか見にいくタイミングがつかめず。
でも、長らく活動をしているから自主製作でもディスクがあるかと探したこともあったが、情報なし。
という状態だったが、ようやく(満を持して?)正式にアルバムがリリースされるという情報を得て、楽しみにリリースを待っていたアルバムです。

アルバムタイトルは、正式には、"ZEK! - A Piano Trio only plays the music of Led Zeppelin"だそうですが長いので、上の記述は割愛ってことで m(__)m

純粋ジャズピアノトリオの形態(ベースはエレベだけど)で、(カバー、オリジナル含め)ロック系の曲を演るというコンセプトは、ここのところ、邦盤、洋盤、若手、中堅含めていくつか出てきていますが、活動歴10年以上と言われる多分このバンドが、その極初期の活動の一つであると認識しています。

メンツは下記3人。強力な布陣です。米木さんは生では聴いてないと思いますが..。
清水くるみ(P)、米木康志(B), 本田珠也(Ds)

Disc1
01 Friends
02 The Song Remains the Same
03 Moby Dick
04 The Rain Song
05 Four Sticks
06 Immigrant Song

Disc2
01 Bright it on Home
02 Ramble on
03 Friends
04 Ten Years Gone
05 Whole Lotta Love
06 Intermezzo

Led Zeppelin自体は、個人的に妙にハマっていた時期があり、オリジナル盤、ベスト盤、どころかBootをたくさん買い込んで聴いていまして、ほとんど耳タコ状態になっていまして、その楽曲をピアノトリオでどう料理しているか。
さらにいうと、Led ZeppelinってバンドがJimmy Pageのギターが前面に出ているおり、Robert Plantの特徴的なボーカルともども強烈な個性を放っていたそのフロントをピアノがどう表現しているか...。

ピアノとしての良い音をキープするような清水さんのタッチと、そのピアノの音色が綺麗なので、全体のイメージとしてはだいぶ洗練されたLed Zeppelinって感じになっている。
もっとも演奏しているフレーズ自体は荒々しい部分も多数出てはきているが..。

と、消極的発言から書き出したが、実際のところは珠也さんのドラムが強烈無比で、なんともパワフルな演奏になっているというのが実情。
珠也さんのガツンガツンくるドラムの打音の強さに圧倒されまくってます。、
特に3曲めの延々と続くドラムソロなんて。いつまで続くんだと不安になるくらいに長尺であるが、それでいてほとんどやかましさを感じさせないのは、ものすごくコントロールされたドラミングをしているが故と考えざるを得ない。

このアルバムを初めて聴くと、このドラムの迫力にヤられること間違いなしだが、何度も聴いていると清水さんのピアノ表現が面白く感じてくる。
板橋さん、山下さんのようにぶっ叩くって感じではなく、ピアノの綺麗な音色を出しながら強いタッチで荒々しさを表現し、フリージャズ的アプローチでサウンドの幅を拡大していく。
ロックとしてのLed Zeppelinの楽曲の凄さもさることながら、そのリズムのうえでJazzとしてどう料理するか、どう即興を決めていくかというのを面白く聴いていることが増えてくる。

なんだかんだこのバンドの大いなる聴きどころは、珠也さんのドラムが叩き出すロックビートを楽しむことであるのは間違いのないところですが..。


ベストは、怒濤のドラムソロが入る1枚めの3曲めにしましょう。

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これが2016年最後の紹介です。 本年もご覧いただきありがとうございました。
来年も、同じペースでやって行ければと思っています。 引き続き、ご愛顧よろしくお願いいたします。
よいお年を!!
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"ZEK!" ZEK Trio (https://www.amazon.co.jp/dp/B01MTKTWOY/)

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