Francesco Cafiso "Jazz Italiano 2006"

イメージ 1

Francesco Cafisoのリーダー作はたいがい買ってるつもりで、初期の2枚("Very Early","Concerto For Michel Petrucciani")が入手困難盤と認識していますが、それは入手できてますが、実は最後の牙城が残っていまして、"Jazz Italiano Live"シリーズに1枚リーダー作があることを認識していました。
それをようやく先日見つけて購入できまして、これで国内で入手できるものはすべて入手できていると認識しています。新作に近いところで数枚漏れ(買い逃し)があるかもしれませんが(未チェック)
 Giovanni Mazzarinoとの"Retrato"(https://www.amazon.co.jp/dp/B00GXGIFM0/)が未購入なのが、すぐ見つかった

で、これまで入手紹介しているアルバムは以下の通り。
 "Very Early"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62003022.html)
 "Concerto For Michel Petrucciani"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61302712.html)
 "NEW YORK LULLABY"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a19968033.html)
 "Happy Time"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a36536557.html)
 "Seven Steps To Heaven"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a38265293.html)
 "Portrait In Black And White"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60183839.html)
 "Angelica"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58472111.html)
 "4 Out"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60142875.html)
 "Moody'n"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61042286.html)
 "Travel Dialogues"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62711583.html)
 "3"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63181476.html)
  (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63184454.html)
  (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63187167.html)

本作は、タイトル通り2006年にローマでライブ録音されたものです。

メンツは、サックス、ギター、ベースというちょっと変則的な編成。
Francesco Cafiso(As)、Sandro Gibellini(G)、Aldo Zunino(B)

演奏曲は、Francesco Cafiso、Sandro Gibelliniのオリジナルが各1曲と、Monkが2曲と他2曲という構成。
1. Sweet Georgia Brown
2. The First One
3. Well You Needn't
4. You Don't Know What Love Is
5. Panta Jazz
6. Epistrophy


ザクザクとした早めの4ビートを刻むベースにギターが伴奏をしている前面でFrancesco Cafisoの緩急を見事にコントロールした淀みない演奏がのっかる。
ドラムもピアノもいないので、たっぷりと用意された空間を奔放にかき回すような演奏が素晴らしい。

ギターソロでは(サックスがいないので)ベースだけを従えてより以上に開けられた空間にジャンゴばりのザクザクした演奏を聴かせ、これがまた雰囲気たっぷりで心地良い。

2曲めはバラードで、Francesco Cafisoがサブトーンとビブラートとをたっぷりと効かせたソロをしっとりと聴かせる。
3曲めはMonkの名曲をご機嫌なテンポの4ビートで、これぞ王道ジャズといった風態で。
以降も、正調4ビートジャズの王道ど真ん中みたいな演奏が繰り広げられる。

ギター、ベース、サックスという3楽器だけという空間をたっぷりと作り出す編成と、
そのメリットを充分に生かした演奏は、6曲すべてが10分前後(10分超えがほとんど)とソロもたっぷりと時間をとり各人の持ち味もしっかり出ていて満足度も高い。

スタイル的にも、"Bebop"と言うより中間派と言いたいくらいにオーソドックスなもので、Francesco Cafisoの年齢を考えると信じられないくらい古いスタイルでの演奏。

それでいて、演奏も耳の肥えたベテランリスナーな人にも充分満足できるクオリティであるのは、さすがFrancesco Cafisoと言うところでしょう。

ベストは、唯一テンポの早い1曲めと言うことで

Francesco Cafiso "Jazz Italiano 2006" (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/JZ110909-60)

この記事へのコメント