"Songbook" 石若駿

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しばらくは石若駿のやってることはひと通りチェックしておこうと思ってまして、本作も(普段ほぼ聴かない)ボーカルものであることは承知のうえで嬉々として買ってきた次第であります。
さすがにアルバムの1曲だけ参加しているのまですべては追えないが、リーダー作以外もできるだけ聴いておきたい逸材だと思ってます。

で、このアルバムですが、石若駿が作曲したジャズっぽくない曲のストックが多数あるようで、その中から数曲に歌詞をつけてボーカリストに歌ってもらったもので、これはリーダー作です。
そんな内容が、mikkiのインタビュー(多分期間限定)(http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/12883)に、書かれているので詳細はそちらを読んでみてください。
このインタビューの最後で、"Songbook2"を作ってると書いてあるんですが、次作も期待してますw

メンツは以下の通り。
ボーカルがゲストとして4人(+1)入っていて、あとは織原のベースが1曲で入っているだけで、他は石若自身が演奏をしている。
で、そのゲストは以下の通りで、多くは過去にいろいろ聴いている面々。
織原良次:Tokyo Zawinul Bach - Special(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62621736.html)、NHORHM(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63504218.html)。
小西遼:ものんくる(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62945770.html)、CRCK/LCKS(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63750539.html)。
小田朋美:リーダー作(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63273496.html)、DCPRG(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63222765.html)、CRCK/LCKS(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63750539.html)。
角銅真実は芸大打楽器科の石若の先輩、Sara Rectorは初期に音楽活動をしていた仲とのこと。
石若駿(P,Ds,Syn,・・)、織原良次(B)
角銅真実(Vo)、小田朋美(Vo)、小西遼(Vocoder)、青羊(Vo)、Sara Rector(Vo)

曲毎に割り振ると以下のようになります。
1 石若駿 角銅真実
2 石若駿 小田朋美 小西遼 
3 石若駿 角銅真実
4 石若駿 青羊   織原良次
5 石若駿 Sara Rector

その演奏曲はすべて石若のオリジナル。さきのインタビューを読むと、2010年から2014年までに作られた曲で4曲めの"jose"は"Live at The Body & Soul"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61999075.html)に入ってる"HONTOWASAH"に歌詞をつけたもの(再確認したらそのものでしたw)で、2曲めの"Christmas Song"は、CRCK/LCKSのライブで演奏している曲とのこと。
1.Asa
2.Christmas Song
3.10℃
4.ジョゼ
5.the voice

上に書いているとおり、ほとんどの曲の演奏は石若自身が演っていて、多重録音でバックトラックを作っていているわけだが..。
ドラムは言うに及ばず、ほぼ全編ピアノが入っているが、けっして(技術的に)上手いとは思わない(詫)が、なんか味わいのある演奏でほっこりするような感触があって、個人的にはかなり魅かれている。

曲としても、普通に聴いていれば普通のポップミュージックではあるが、よく聴くとかなり変な曲ばかりで、変拍子、転拍子はもとより、小節に収まらないフレーズ多数。それでいて心地よく身を委ねられるようなサウンドに仕上がっているのも凄い。
ボーカルを4人も起用しているがそれぞれ曲調にあったボイスを聴かせ、これも心地良さの一因になっている感じ。

最後に、宣伝文の一文を
「クールな音像と美しいメロディラインを奏でる極上のポップミュージックで、コンポーザー、アレンジャーとしても非凡な才能を証明した」
まったくこの通りだと思います。

ベストは、1曲めにしましょう。

"Songbook" 石若駿 (https://www.amazon.co.jp/dp/B01MDV1IPR/)

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