中島さち子 "希望の花"

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数学界でも類い稀なる才能を発揮し、そしてこのジャズピアノの世界でも素晴らしい才能を見せつけている才人。
天は二物を与えずと言うが、彼女にはその二物が備わってると思います。
その二物は、たぶん表層的に見えている"数学の才能"と"音楽の才能"という区分ではなく、"物事を論理的に分析する能力"と、"ものごとを的確かつ簡潔にして表現する能力"だと思っていまして、この才能の応用範囲はまだまだ広がりそうな気がしています。

リズムの米木、本田のペアは、ご存知の方はご存知かと思いますが調べたら共演歴は相当に長く、現在でもフロントを変えてさまざまな活動をしてます。
たぶん、このサイト(http://crack-pot.music.coocan.jp/yoneki1.html)でさらっていくのが効率的だと思いますが、発端はどうやら1985年のNative sunのDaybreakからのよう。
その後、2000年のPLANET X、すぐに本田竹広トリオが活動開始、その後も、ここに掲載無いのも含め
 マイクモラスキー (https://www.amazon.co.jp/dp/B000KQFCPC/)
 大口純一郎 (https://www.amazon.co.jp/dp/B00005L9WS/)
板橋文夫さんとのライブなんてスケジュール(http://www.back-drop.jp/jazz/2017/0318.html)も見つけました。
最近では、清水くるみさんとのZEK3(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63976804.html)の活動が一番活発なんだと思います。

で、実はこの3人のライブを一度見てまして、2014年なんで3年前になるんですが1setだけ、ここでも演ってる"灼熱""Rejoice!!!"とかこの時も演奏していたようです。
 中島さち子3(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62358860.html)

メンツは、上述の通りの伝統のリズム隊を擁した3人
中島さち子(P)、米木康志(B)、本田珠也(Ds)

演奏曲は、中島さんのオリジナル8曲、本田竹広さん3曲、宮古高校校歌は珠也さんの祖父(=竹広さんの父)の曲と、ふるさとで全部で13曲。
Disk1
1. 光
2. 灼熱
3. 希望の花
4. Ain't tell you
5. みつばち
6. 裏山の。
7. 故郷

Disk2
1. Dear Friends
2. Rejoice!!!
3. 一摘みの祈り
4. Yasashisa
5. I've Got New
6. 宮古高校校歌

冒頭、指先までしっかり神経を行き届かせたタッチの繊細さに驚く。
本田竹広譲りなのでタッチ自体は基本的には強めだが、もの凄く丁寧に鍵盤に指を持って行っていることが感じられる。
あらためて素晴らしいピアニストだと認識いたしました。

アグレッシブな曲での本田珠也の前へ前へという強烈な煽りの中、それに屈せず逆に支配するかの如く怒涛の打鍵で応酬してくるさまと、逆に静かな曲での哀しくなるほどに耽美な響き。シンバルによる透徹感とグッと下支えするベースの低音との相乗による深みのある余韻感と、緩急いずれも見事なほどに素晴らしい。

前述の通りリズムの2人のコンビネーションは盤石。
中島さんのスタイルとも完全に合致、そんな3者の丁々発止が凄くないわけがない。
緩急含めいずれの場面でも、耳を持ってかれっぱなしな演奏に圧倒されっぱなしでありました。

ベストは、Disk1の5曲めにしましょう。

中島さち子 "希望の花" (https://www.amazon.co.jp/dp/B06WWKPPBN/)

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