Moutin Factory Quintet "Deep"

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Francois Moutin、Louis Moutinの兄弟コンビでの演奏ってのは、知る人ぞ知るかもしれないが、良い盤がいくつもあって、自blogをさらっと漁ると以下のような感じで出てきます。
 Tigran Hamasyan "New Era" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a51706837.html
 Martial Solal Trio "LONGITUDE" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53906962.html
 Manuel Rocheman "White Keys" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59174098.html

そのFrancois Moutin、Louis Moutinのムタン兄弟のリーダーアルバムは、1991年にF.& L. Moutin Quintet名義で1枚(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60833783.html)リリースした後、Moutin Reunion Quartet名義で2000年から5枚リリース。その後、Moutin Factory Quintetと名前と編成を変えて2013年にアルバムが1枚出ています。
本作は、Moutin Factory Quintet名義の2枚めのアルバムということになりますが、いかんせん日本にフィジカル盤が入ってこない。(リリースは2016年8月)
なかなかやらないんですけど、しょうがないんでMP3にて入手しました。

メンツは、ピアニストがJean-Michel Pilcに変わってますが、他は不変。
Francois Moutin(B)、Christophe Monniot(Sax)、Louis Moutin(Ds)、Manu Codjia(G)、Jean-Michel Pilc(P)

演奏曲は、Louis Moutinが3曲、Francois Moutinが5曲のオリジナルに、両名の編曲が1曲という構成。
1 Love Stream
2 Hope Street
3 Fat's Medley
4 Exploded View
5 A Soothing Thrill
6 Hell's Kitchen
7 Shift
8 Bliss
9 In The Name Of Love


サビは、3,3,4の10拍でカウントする変拍子な1曲め。後半のギターソロが格好良い。
3曲めは、ベースとドラムだけの演奏で、fats waller集。キレ味の良いベースサウンドが見事。Moutinの息遣いまでしっかり聞こえる渾身の演奏。
前作では、Ornette's Medleyを演ってました。
6曲めが、ころころ拍が変わっていってるようで、リズムとテーマで拍が違うようだが、聴いてる限りはあまり難解さを感じさせない。
8曲めが、要所にテーマを差し挟みながら、ベースソロから徐々に熱気があがってフリーな演奏まで上り詰めるさまがおもしろい。

全体に、拍が追いにくいくらいの複雑さを見せながら、流暢で心地良いサウンドに仕上がっているところは、最近のコンテンポラリー系の定型と言えそうなもの。

で、当然、サックス、ギター、ピアノが前面に出てテーマ、ソロと演奏をする場面が大半を占めるが、なんだかんだベースが主役だなぁと感じることしばし。

個人的聴きどころは、そのベースプレイと、そこここで聴けるギターソロ。ギター好きというのもあるが、良い味のある演奏をたくさん聴かせてくれている。

ベストは、8曲目にしましょう。

Moutin Factory Quintet "Deep" (https://www.amazon.co.jp/dp/B01KN5K04M/)

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