Oded Tzur "Transrators Note"

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これは、完全にメンツ買い。
ピアノが、Shai Maestroで、ベースが最近ちょっと話題のリーダー作"Chroma"(https://www.amazon.co.jp/dp/B01N129BXF/)を出したばかりのPetros Klampanis。この人の前作も実は聴いている。
 "Minor Dispute"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63589531.html)
そして、ドラムがShai MaestroバンドのドラマーであるZiv Ravitzという布陣。
リーダーのOded Tzurは聞いたことのない名前だが、イスラエルから。イスラエル勢はまだまだ勢いを持っていることを感じさせます。
2枚めのリーダー作。1枚めも同じメンツだったが、こちらは見逃しているw
 "Like a Great River"(https://www.amazon.co.jp/dp/B00U2U9VL2/)

Oded Tzur(Ts)、Shai Maestro(P)、Petros Klampanis(B)、Ziv Ravitz(Ds)

演奏曲は、John ColtraneのLoniie's Lamentとオリジナル4曲という構成。
1.Single Mother
2.Welcome
3.The Whale Song
4.The Three Statements of Garab Dorje
5.Loniie's Lament

6/8拍子のしっかりめのリズムをベースとドラムが刻む中、ピアノが、半分楽譜の記載で、半分は即興と思しき演奏を繰り広げる。このピアノトリオの演奏ではなにか足りないと思わせつつの、でも良い感じの演奏が7分も経過したところで、おもむろにサックスが入ってきて、足りないと思わせる部分をしっかりと埋めてくる。この展開がなんとも言えず良い感じ。
後半はフリースタイルを交えながらの咆哮を織り交ぜて熱気を上げる。
2曲めは、5拍子のちょっとスピリチュアルな気配も感じさせるノリの良い曲調。
3曲めが、スローで、ちょっと牧歌的な雰囲気を感じさせる曲。
4曲めが、拍が取れない複雑なリズム(実は普通に4拍子)で、ちょっと不安感を煽るような曲調だけど妙に格好良い。
最後がバラードで締めくくられる。

全体に、雰囲気はクールでありながら微妙に熱気を孕んだ演奏が妙にそそられる。

Petros Klampanis、Ziv Ravitzのリズムが全体の雰囲気を壊さない範疇で良いノリを見せる中、Shai Maestroが、サックスがいなくてもピアノトリオで完結しないって感じの演奏で、これがある種の飢餓感を醸していて耳を持ってかれる。
そこへ、Oded Tzurの重めのサックスが要所でピッと入ってきて演奏を完結させるような印象。
思わず、引き込まれてます。

ベストは、2曲めにしましょう。

Oded Tzur "Transrators Note" (https://www.amazon.co.jp/dp/B06WD4JQ3V/)

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