"グッバイブルー" 小田朋美

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小田朋美さんの2枚めのリーダー作。1枚めは、
 "シャーマン狩り" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63273496.html)
という菊地成孔共同プロデュースの作品でした。
デビュー作で、音楽の内容で攻める人にしては過激なジャケではありますねw

このあと、
 dcprgの “フランツ・カフカのサウスアメリカ" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63222765.html)
 CRCK/LCKSの “CRCK/LCKS” (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63750539.html) 
 石若駿の”Songbook” (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64021298.html)
 NHORHM "NEW HERITAGE OF REAL HEAVY METAL" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63504218.html)の1曲
等々と、ボーカリスト、キーボーディストとそれぞれの分野で完全に音楽家としての活動が軌道に乗っているようでなによりです。
で、CRCK/LCKSと、石若駿の次作を待っているのが現状という認識です。

メンツは、本人のピアノの弾き語りを基本に、チェロが数曲、コーラスが数曲というゲストが入ります。
角銅さんは、石若駿の”Songbook”でも歌ってます。
小田朋美(P,Vo)、関口将史(Cello)、角銅真実(Chorus他)

演奏曲は、3曲めが 三角みづ紀 の"隣人のいない部屋"って詩を基にした曲で、5曲めが宮沢賢治の作詞作曲。他は自身の作品という内訳。
1. Prelude
2. あおい風
3. 北へ
4. No.6
5. 星めぐりの歌
6. No.7
7. マリーアントワネットのうた
8. blue blue blue

1曲め、ピアノを伴奏に2声の詩でなく意味のないボイスによる小品。
2曲めもピアノだけの伴奏だが、こちらはちょっと矢野晶子な雰囲気を感じる曲ではあるが、聴き続けていると「ものんくる」にもありそうな気がしてくるポップで牧歌的な曲。
3曲めは、スガダイローが"雨ニモマケズ"("GOLDEN FISH"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63017476.html) )につけたメロディを彷彿とさせる美曲。
ただ、詩の内容が重くて、あまり好きではない。
迫真感ある歌い方もあって、結構ツラいめにあったんじゃないかと気になるくらい。

4曲め、6曲めが、ピアノとチェロのデュオによるアンサンブルな小品で、この2曲は歌は無し。
7曲めは、歌詞の主人公のOLをマリーアントワネットに重ねて、その不幸を嘆くような歌詞で、マリーアントワネットという名を出すのが菊地っぽいなと思ったが、全体に重い。

そもそもが、全体に重めの曲調に重めな歌詞のものが多く、ピアノの弾き語りという体裁が醸すもの哀しさみたいなものが漂っている上に、そのピアノが少しオフ気味の音で録られているために、より孤独感とか、寂しさを感じさせる作風。

それが3曲めで全体をさらに重く暗い雰囲気に引きずり込んでいるようで、聴いてるあいだ中ずっと結構ツラいめにあってたんじゃないかと気になってるような感じ。
歌と曲の良さは充分実感しているつもりだが、内容に共感できる(したい)ものでは残念ながら無いのでありました。
重いのは、あまり好きではないので...。

と、ここであらためて作詞作曲を確認すると、詩があるのが4曲でそのうちの2曲が本人以外が詩を書いているもので、思ったほど思い詰めている感じてもないのかもしれないと、おせっかいに安堵していたりw

この中では2曲めが好きです。

"グッバイブルー" 小田朋美 (http://tower.jp/item/4492033/)



ところで、こういろいろ聴いていると、日本の歌謡(歌唱)において、現在のジャズ業界が担う重用性と言うのをあらためて感じてまして..。
昨今の流行歌・・ニューミュージックの発展形とか歌謡曲の若向け進化形とか・・が、欧米の音楽からの影響を多大に受けていることを思われ、いわゆる伝統音楽(和楽とか雅楽)が流行歌に影響力を持っているとは言い難い状況であることを前提にすると..。
今作で、宮沢賢治作詞作曲の音楽が入り、スガダイローが"雨ニモマケズ"だったり"寿限無"を演ってたり、板橋文夫、中島さち子の選曲や、纐纈雅代の即興フレーズとかから感受される「和のテイスト」ってのが、今後重要になっていくんじゃないかと思っているんですが..。

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