Fabian Almazan "Alcanza"

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Fabian Almazanの新作は、CDでのリリースはなく、ダウンロード音源だけでのリリース。
これは、Fabian Almazanが環境問題への関心が高く、その主張としてモノ(CD)としてのリリースをしないことから、ダウンロードだけでのリリースになっているようです。
先日、Linda Ohと結婚されていると思いますが、彼女の新作もほぼ同時期にリリースされましたが、こちらもそういうわけでダウンロード音源だけでのリリースのようです。
名前もLinda OhからミドルネームをいれてLinda May Han Ohになっています。

Fabian Almazanの近作は、"SWR New Jazz Meeting"(https://www.amazon.co.jp/dp/B01MXRS95J/)という2枚組が数カ月前にリリースされているが、これは未購入。
自blogでは、その前のリーダー作を紹介しているが、これはちゃんとCDがリリースされていました。
 "Rhizome"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63049097.html)

メンツは、Camila Meza、Linda Ohと女性を2人加えたカルテットに、弦楽4重奏をいれた編成。
Fabian Almazan(P)、Camila Meza(G,Vo)、Linda Oh(B)、Henry Cole(Ds)
the string quartet Megan Gould(Vln)、Tomoko Omura(Vln)、Karen Waltuch(Viola)、Noah Hoffeld(Cello)

演奏曲は、Fabian Almazanのオリジナルで良いと思います。
1 Alcanza Suite: I. Vida Absurda y Bella
2 Alcanza Suite: II. Marea Baja
3 Alcanza Suite: III. Verla
4 La Voz de un Piano
5 Alcanza Suite: IV. Mas
6 Alcanza Suite: V. Tribu T9
7 La Voz de un Bajo (feat. Linda May Han Oh)
8 Alcanza Suite: VI. Cazador Antiguo
9 La Voz de la Percusion (feat. Henry Cole)
10 Alcanza Suite: VII. Pater Familias
11 Alcanza Suite: VIII. Este Lugar
12 Alcanza Suite: XI. Marea Alta

大雑把に、サウンドのテイストを文章にすると
弦楽四重奏による演奏を伴奏に、女性ボーカルが詞だったりボイスだったりを乗せていく。
そこにピアノが頻度高く、さりとてあまり目立たず入ってくるが、これが持続音に打音を加味するようなアクセント的に働く。
さらに、ドラムだったりベースだったりギターだったりが、曲調に合わせながらも自由に即興(即興じゃないかも)を入れて、装飾を加えていく。
といった感じになるが、言葉で言い尽くせないくらいの大作。

乱暴には、ラージアンサンブルの一形態と言えそうだが、そう言うには、演奏の拡がりが凄くて、Fabian Almazanミュージックと言った方が良いくらい。
前述の通りフィジカル盤のリリースはないが、ダウンロード音源にはトラックの区切りのない全編で1曲という音源も入っている。

mp3では避けにくい曲の切れ間の無音部分に煩わされず、この演奏を区切りなく聴いてほしいというFabian Almazanの希望を感じる。

弦楽四重奏と女性ボーカルが織り成す壮大な一大絵巻は、Fabian Almazanの意思を尊重してベストは決めません。


Fabian Almazan "Alcanza"(https://fabianalmazan.bandcamp.com/)

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