"Cross My Palm With Silver" Avishai Cohen

Avishai CohenのECMレーベルでの２作めのリーダー作。
Avishai Cohenというと、どうしても2003年にリリースされたデビュー作が印象的でして..。
　"The Trumpet Player"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a34243841.html)
実際には、(本質は不変かもしれないが)以降作風を変えてってて、印象も変わってきているんですが、どうしても初作のイメージが強すぎて...。

ライブも2014年9月に１回見てまして、そのときの圧倒的な演奏も印象に残っています。
　Avishai Cohen Trio(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62816441.html)

メンツは、前作の２管から１管になり、ベーシストがEric RevisからBarak Moriに変わり、ピアノとドラムは不変と言う布陣。
Avishai Cohen(Tp)、Yonathan Avishai(P)、Barak Mori(B)、Nasheet Waits(Ds)

演奏曲は、下記の5曲。すべてAvishai Cohenのオリジナルです。
01. Will I Die, Miss? Will I Die?
02. Theme for Jimmy Greene
03. 340 Down
04. Shoot Me In The Leg
05. 50 Years And Counting

本作も、前作同様に耽美だったり、静謐だったり、ダークだったりという演奏が続く作風。
ただ、前作紹介文冒頭に書いたような期待していたものとの違和感があると言うようなことはない。
逆に、この演奏スタイルの魅力をたっぷりと堪能したい期待感のほうが強い。

Avishai Cohenの淀みのない美しい音色による高音基調の演奏がことさら美しく響き渡り、そのトランペットの音色で魅了する演奏をたっぷりと堪能することができる。
Yonathan Avishaiの美しいピアノの響きに、さらに少しエコーをかけてより美しさを印象的にし、その美音でゆったりとしたフレーズを奏でることで、さらに響きの美しさを際立たせる。

演奏は、この2人のデュオのような様相が主体となりで 、ベースとドラムは、必要最低限といった音数で演奏をバックアップしていく。この塩梅も実に見事と言えよう。

ベストは、4曲めにします。

"Cross My Palm With Silver" Avishai Cohen (https://www.amazon.co.jp/dp/B06XH65NRC/)