"from 1959" ショローCLUB

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地底レコードの新作は、初老倶楽部というバンド名で、1959年生まれの偉人3人が組んだバンドと言うことのようです。
その偉人が、芳垣、大友、不破で、邦人ジャズを聴いているものとしては相当なインパクトを感じる面々が組んだバンドということになります。
こういう組み合わせができるんだ!! てなもんです。
2016年に関西で数回だけライブを行ったようで、これは、名古屋でのライブ収録。
ここでは、Rovoの山本精一がゲストに入って4曲で客演(うち2曲は歌も)している。

メンツは以下の通り。
芳垣安洋(Ds)、大友良英(G)、不破大輔(B)
Guest 山本精一(Vo,G)

演奏曲は、有名曲3つに、不破オリジナル、大友オリジナルに、即興が1曲という構成。
1. Lonely Woman
2. ラジオのように
3. session -2016- 
4. First Song
5. ひこうき 
6. SORA


芳垣安洋の低音感強め重厚な太鼓、きらびやかに散りばめられたシンバル。
不破大輔の延々と鳴り続ける地響きのようなベースとが織り成す、強力無比な、怒涛の、という形容がぴったりのリズム。
このリズムだけ聴けても満足度が充分に高い。
それなのに、この凄さに輪をかけて凄いサウンドを繰り出す御仁が参加していると言う…。

大友良英のギターが、いかにも大友サウンドと言いたい特徴的なノイジーで破壊的なサウンドをこれでもかと繰り出す。
もの凄い作品が出たもんだと、驚くことしきり。

ゲストの山本精一 のギターは、すべての曲で入るわけではないが右側に配され、大友が旋律を弾くと即興に、即興になるとバッキングにと、良い塩梅で演奏の骨格形成に貢献している。
ゲストだけどゲスト扱いされていないような演奏。
もっとも、後半2曲で歌を披露することで、前面には出てくるが。

そして、選曲の良さも、特筆できるところで、特に前半の即興を挟んでのアバンギャルドの代表曲と言いたいような3曲。

これを、大御所3人の演奏で聴ける多幸感。
その中でも前面で暴れまわる大友のギターに萌える。
間に入る即興も、強烈なリズムを背景にした2ギターによるロックなフリージャズバトル然としてて、ものすごく格好良い。
んー、どうしてもボーカルの入る最後の2曲に、聴き劣りを感じてしまうのは、個人的嗜好として仕方のないところなんでしょう。

ベストは、即興の3曲めでしょう。


"from 1959" ショローCLUB(https://www.amazon.co.jp/dp/B071NW82NX/)

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