"A Rift in Decorum" Ambrose Akinmusire

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Ambrose Akinmusireの4枚めのリーダーアルバムで合ってると思います。

前作が2014年の "Imagined Savior Is Far Easier"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62627501.html) だったので、これが3年ぶりのリーダー作と言うことになります。

その前作のメンツが2管+ギターのセクステットに、弦楽器+ボーカルという大人数でのものでありましたが、本作は、その中から1ホーンカルテットを抜き出してきた濃縮版メンツによるライブ盤。
メンツは、ほぼレギュラーバンドと言えそうな下記4人。

Ambrose Akinmusire(Tp)、Sam Harris(P)、Harish Raghavan(B)、Justin Brown(Ds)

演奏曲は、すべてAmbrose Akinmusireのオリジナル。CD2枚に渡ってたっぷりと収録されています。

Disk 1
01. Maurice & Micheal (Sorry I Didn't Say Hello)
02. Response
03. Moment in between the Rest (To Curve an Ache)
04. Brooklyn
05. A Song to exhale To (Diver Song)
06. Purple (Intermezzo)
07. Trumpet Sketch (Milky Pete)
08. Taymoor's World

Disk 2
01. First Page (Shabnam's Poem)
02. H.A.M.S (In the Spirit of Honesty)
03. Piano Sketch
04. Piano Sketch (Beyond Enclosure)
05. Condor
06. Condor
07. Withered
08. Umteyo

ベースが淡々と一定間隔で弦を爪弾く8ビートに、ピアノがわざとテンポを遅らせるようなフレーズを入れてくる1曲め。
ピアノのフリーなアプローチがドラムのフリーなアプローチを呼び起こすような2曲め。
Ambrose Akinmusireのtpが良心のような雰囲気すら感じさせる。
以降、あまり熱気を孕んだ演奏にはと言う感じではあるが、熱気低めのモードからフリー、といったあたりのサウンドを模索するような曲を淡々と聴かせていくように進行する。

音数を極力減らしたような1枚め5曲めとか、ピアノが両手でありったけのフレーズを散りばめる2枚め4曲めといったような、アクセントたりうる曲を挟みながら、(コンポーザーとしての)Ambrose Akinmusireの音世界を組み上げていってるような印象。

2枚めに入った後半では、前述のピアノ、ベース、ドラムとソロが入ってきたり、曲によって多少温度感が上がった演奏になり、ライブらしい熱気がそこはかとなく出てくる場面もあるが、一貫したテイストが変化していかないよう自制している感じもあるか。

リズム感はあるが、あまり囚われずに自由度高く叩きまくるドラム。フリージャズ的なアプローチを多用するピアノ。の2人が、特に聴きどころか。
この2人が絡む演奏に面白さを感じる部分が多い。

ベストは2枚め5曲めにします。


"A Rift in Decorum" Ambrose Akinmusire (https://www.amazon.co.jp/dp/B071R9F76K/)

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