"世界はここにしかないって上手に言って" ものんくる

イメージ 1

ものんくるは菊地成孔プロデュースってんで買ったのがなれそめで、演奏(というかアレンジ)を面白がって聴いてたんですが、2013年12月の国立パワージャズ(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62322629.html)で生ものんくるを経験してから、ボーカルの吉田沙良さんが妙に印象深くて1つ前のマイナー盤を買ってます。
さらにもう1つ前に自主製作盤があるんですがそちらは入手していません。買っときゃよかったかなぁ...

 "SARA"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62448433.html)
 "飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたち"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62039921.html)
 "南へ"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62945770.html)

メンツは、前作までは大所帯のバンドだったんですが、本作から、吉田沙良、角田隆太の2人のユニットになったとのこと

前作までのメンツが以下の通り。
吉田沙良(Vo)、角田隆太(B)、瀬田創太(P)、西村匠平(Ds)
小林豊美(Fl)、石川広行(Tp)、平山順子(As)、小西遼(As,Ss)、上杉優(Tb)

本作は、2人のメンバーにサポートメンバーが入る内訳で、全部ではないですが主要なところでは以下のような布陣。
最近の若手ジャズミュージシャンの良いところを集めてきている感じで、演奏だけでも満足できそう。
吉田沙良(Vo)、角田隆太(B)
石若駿(Ds:1,4,7)、宮川純(P:1-6,10,11)、井上銘(G:2,3,9)、大儀見元(Per:2)、伊吹文裕(Ds:2,3,6,9,11)
、乾修一郎(G:4,6,10)、
黒田卓也(Tp:4,5)、桑原あい(P:7)、菊地成孔(Ts:1)

演奏曲は、すべてオリジナルでしょう。
1. Driving Out Of Town
2. 空想飛行
3. SUNNYSIDE
4. 花火
5. Birthday Alone
6. ここにしかないって言って
7. 時止まる街
8. 二人
9. 透明なセイウチ
10. 最終列車 君を乗せて
11. the dawn will come

アルバムタイトルもそうだが、オンリーワンと解釈できる歌詞が多めな印象。
サウンドとしては、ストリングスを多用して、前作までと比べて全体にゴージャスな雰囲気になったか。
クレジットに書いた通り、若手注目株なミュージシャンが多用されているが、さすがにそれぞれ良い仕事してます。
うねるような複雑なビートの曲は石若、きっちりしたビートでノリの良さを叩き出すのは伊吹という使い分け。

1曲めの角田のうねるようなペースに、石若のビートが絡む格好良さ。
2曲め中程のさらっとこなしながら、ハッとさせられる井上のギターソロ。
はじけるビートのノリを崩さないようにしながら速いフレーズを弾ききる4曲め最後の宮川のソロの格好良さ。
7曲めの石若のエモーショナルなドラム、堂々とした桑原のピアノソロ。

角田のペースが、全ての基本になっているのは核メンバーなんで理解できるが、負けないくらい宮川のピアノが裏でのバッキングに表でのソロ、リフと良い仕事してて、侮れない。

曲調、歌詞ともにメローな雰囲気を漂わせるものもあるが、それらを含めて、吉田の歌唱がどことなくハッピーな雰囲気を漂わせていて、重さ、暗さを軽減しているように感じるのは新婚の強さかw

ベストは4曲めにしましょう。

"世界はここにしかないって上手に言って" ものんくる (https://www.amazon.co.jp/dp/B071CX8Q4T/)

この記事へのコメント