Roberto Gatto "Sixth Sense"

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購入してからこの文章を書くまでに相当の時間がかかっているのは、ちょっと前リリースのこの盤を後回しにして、購入したての新譜をしっかり聴くことを優先したからに他なりません。
同時購入したSam Batesの"Backblocks"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63794981.html)を紹介したのが購入からおよそ4カ月後、この盤に至ってはさらに長らく寝かせていたので...。
この盤の購入動機は、某店で新品数種を安売り(投げ売り)していたのを見つけてその中から適当に選んだ2枚のうちの1枚でAvishai Cohen(Tp)が入っていたので選んだ1枚。

メンツは、目当てのAvishai CohenにベースのDoug Weissがアメリカ人で、リーダー含め残りの2人がイタリア人という構成。
Roberto Gattoは自blogを検索したら、Stefano Di Battistaの"La Musica Di Noi"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59374219.html)で聴いてました。
もう1人のFrancesco Bearzattiは未聴の人のようです。かくいう4人でのピアノレスのカルテット編成。
Roberto Gatto(Ds)、Avishai Cohen(Tp)、Francesco Bearzatti(Ts,Cl)、Doug Weiss(B)

演奏曲は、1,5,7がRoberto Gatto、2がDave Brubeck、3がAlfonso Santimone、4がEd Blackwell、6がMal Waldron、
8がDuke Ellington、9がCharles Mingus、10がHorace Silverで全部で10曲。
1. One for Avi
2. Sixth Sense
3. Hat on the Bobcat
4. Togo
5. Bonanza
6. Dee's Dilemma
7. Unknown Shape
8. Black and Tan Fantasy
9. Remember Rockefeller at Attica
10. Peace

1,3,5曲め等、曲調から多用するソロフレーズからOrnette Coleman臭を濃いめに感じさせる曲が多く、また
他の曲も、音使いの一部だったりソロで使うフレーズの一部だったり、2管のハーモニーだったりと、Ornette Colemanを意識させるサウンドを紛れ込ませてくるものが多く、Ornette Colemanリスペクトな作品であることが判る。

ピアノレスでできた空間にベースの旋律がドラムが、音楽の骨格を提示すると、そこに2管が縦横無尽に
即興演奏を撒き散らす。
編成が編成だけに2管のソロ、特にavishai Cohenのソロをたっぷりと楽しめるので満足度も高い。

Ornette Colemanのサウンドをすぐに想起されるくらいなのでフリージャズ作品ということになると思うが、実際にはいわゆるフリー要素は、フレーバー的には散見されるが、ほぼ皆無なのが面白い。
その中に1曲紛れ込むエリントンが違和感ありつつオアシス的要素を醸しているのも、これまた面白い。

ベストは1曲めでしょう。

Roberto Gatto "Sixth Sense"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00V6E4YHY)

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