"Do-Guwaw" & "Dynamite" D.U.B.(ドクトル梅津バンド)

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ドクトル梅津バンド自体は、8枚くらいのアルバムが出ていると思いますが、インターネット時代になっても、その全貌が書かれたサイトがそう簡単に見つかる状態でもなく梅津さんのwikiはここで紹介の1枚"Do-Guwaw"が抜けている。
さらに、アルバムタイトルは書いてあるが収録曲は未記載なので、情報としてはちともの足りない。
師匠の村上さんのサイト(http://notrunks.jp/cdreview/cdreview/cdreview_003.htm)に紹介されている10枚が、音源のすべてでしょう。
※IQ84はカセットブック、Thornは複数ミュージシャンが入った盤のよう。

そんなわけで、オリジナルアルバム8枚を列挙しときます。
 Doku UME BAND PLAYS Deluxe AT SAGAE(1981年)
 DANGER(1982年)
 DYNAMITE(1983年)
 Live at Moers Festival(1984年)
 Do-Guwaw(1984年)
 DANGER 供1985年)
 EIGHT EVES AND EIGHT EARS(1985年)
 D(1986年)

では、これらのアルバムのうち、CDになっているのが何枚か?というと、これがまたよく判らない。
 "EIGHT EVES AND EIGHT EARS"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a39454846.html)
 "D"
 "Danger 1 & 2"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63315044.html)
は持っているが他はなし。
メールスはCD化されていないと聞いたことがあるので、残り3枚になるのだが..。
先ごろ、梅津さんが、自身の旧作のいくつかを手焼きCD-Rでのリリースをしていることを知り、先日のライブ(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64231812.html)のときにできれば少し持ってきていただくことを間接的にお願いしておいたところ、"Dynamite"と"Do-Guwaw"の2枚を2枚ずつ焼いてきていただけまして、そのうちの1枚ずつを入手した次第であります。

メンツは、先日のライブ(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64231812.html)と同じメンツの下記4人。
梅津和時(As)、片山広明(Ts)、早川岳晴(B)、菊地隆(Ds)
Fred Frith(G,Vln:Dynamite)

収録曲は、各々以下の通り。

"Do-Guwaw"
Bumpy Mountain On The Back
Mundo
Tang Tango
The Cramp
Crocodile By Starlight
800 Ton

"Dynamite"
A1.Off the door
A2.Down Down
A3.In my shoes
A4.Jayne
B1.Canal
B2.Coffee music
B3.Pyrosis
B4.Pretty kranke
B5.Dynamite


演奏は、最近のライブで聴いている印象にかなり近いもので、ライブ盤に近いテンションでスタジオ録音をしていたことが窺い知れます。
一般的には、スタジオではライブほどの熱気を感じられる演奏にはならないことが多いので、このアルバムでのこのテンションはかなり稀有なものと言えそう。

もっとも約35年前の録音で、今より35歳くらい若い時の演奏なので、もしかしたら当時のライブでのテンションの高さが尋常ではなかった可能性も否定できないが。

菊地さんの強打音の攻撃的なドラムでのロックビート、早川さんのドロドロブリブリの独特のベースサウンドが絡みつく。このリズムあってこそのドク梅バンドってもんです。

梅津、片山の両氏が自身の持ち味をたっぷり吐露した激情のブローをかます。
梅津、片山の両巨頭が、渾身のフリーインプロビゼーションをぶちかますのを大音量で聴くのは、なんだかんだ、気持ち良いものであることは間違いのないところ。
ライブを見ているが故に面白がれる部分も多々あるのも事実ではあるが、聴くと見るとは大違いとまでは言わないが、そういう傾向はあるんでしょう。
どうやら、往時とそう違わないパフォーマンスを見せているようです。

1983年リリースの"Dynamite"では、Fred Frithが、Gitar, Violinでゲスト参加して音の表現を広げているが、翌年の"Do-Guwaw"では、4人での演奏に戻っているところがこの4人でのがもの凄いことを物語っていると言えるでしょう。

この4人が揃ったことが、奇跡的と言っても過言ではないと言ってしまいましよう。ただただ圧倒されるばかりであります。

最近のライブでも演奏している曲が多数含まれていることも含めて、この頃がバンドの最盛期だったことが窺い知れる、強烈な2枚のアルバムでありました。
と、書くつもりでしたが、Do-Guwawが圧巻だったと認識を正します。なぜ、これが廃盤のままなんだ!? と、いぶかりたくなる。

"Do-Guwaw" & "Dynamite" D.U.B.(ドクトル梅津バンド)

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