"Ballad of Cloudy Bongwater (& Other Songs)" Billy Spangles Group

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Nouon(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63552065.html)のメンバーで、コントラバスクラリネットを吹いているHuw Lloydの参加した別ユニットのアルバム。
正確には、Huw Lloydは先日のPit Innライブ(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64237748.html)で脱退しているので、元Nouonのメンバーのと言わないといけないのですが..

この盤、実はそのライブの後にHuw Lloydからのプレゼントということで配られたもの。
30枚くらい持ってきていたらしいが、お客さんがそれ以上いたので、全員には渡らなかったよう..
2007年リリースで、このバンド自体がこのアルバムだけ出して活動を止めているよう。

バンド名をBilly Spangles Groupというのだが、Billy Spanglesという人がメンバーにいるわけでもなく、なんでこんな名前なのか??ではありますが..。
リーダーは、Huw Lloydでよさそうだが、他のメンバーは全員日本人。
2管にギター、ベースというちょっと変則な編成の4人組で、メンバーは以下の通り。
Huw Lloyd(Cl)、Hideaki Aoki(Ts,Ss)、Takashi Igarashi(G)、Masako Otsuka(B)

演奏曲はすべて、Huw Lloydのオリジナルで以下の7曲。
1 The Ballad of Cloudy Bongwater
2 Lou's Shoes' Blues
3 Kota!
4 Apology (To Those I Love and Have Hurt)
5 Evening With William
6 Waltz for Charlie Parker
7 More Betterer Japanese

ベースが、きっちりリズムキープを担い、ギターが燻し銀的な渋いバッキングを入れる。
そのうえを2管が美しいアンサンブルを奏でていく。
曲調も、総じて牧歌的だったり、ゆったりしたものが大半を占め、その雰囲気のまんまの心地良い音世界を作り上げていく。
これが、このバンドの基本形態と言えそう。

Huw Lloydのclは、Nouonでの演奏と雰囲気的には大きくは違わず、基本的には管の響きを大切にしたもので、そこに汚音を交えながら独特の音世界を構築していくもの。
ベース、ギターが奏でるリズムが、地味と言えば地味ではあるが、なかなかに良い味を出していて、フロントの2管を好サポートしながら、それでも一番の聴きどころと思わせるクオリティの高い演奏を繰り広げる。
ドラムがいないぶん、ベースが刻む緩やかなビートが心地良く、また2管のアンサンブルの美しさと合わさって、心を穏やかにしていくような雰囲気に満たされる。

Huw LloydがNouon脱退の時に、この盤を配ったのが、お礼を兼ねての在庫処分だったのか、はたまた次の活動への伏線だったのかが、ちと気になります。

ベストは、先日のNouonのライブでも演っていた3曲めでしょう。

"Ballad of Cloudy Bongwater (& Other Songs)" Billy Spangles Group(https://www.amazon.co.jp/dp/B00104B8SS/)

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