Tamaxille "Live at Pit Inn"

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本田珠也のリーダー作、本年2枚め。
参加アルバムも、いくつか出ているはずで、下記が買って聴いてるもの。
 本田珠也 "Second Country" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64270321.html)
 中島さち子 "希望の花" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64094022.html)
 ZEK Trio "ZEK!" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63976804.html)
他に道場(https://www.amazon.co.jp/dp/B06WVH639L/)、ケイ赤城盤の録音もしていたような..。

本作は、若手ミュージシャンを揃えたカルテット構成。ユニット名が「タマザイル」というらしいが、これって...。
本田珠也(Ds)、類家心平(Tp)、須川崇志(B)、井上銘(G)

演奏曲は、Miles Davisが2曲に、辛島文雄、Benny Golson、日野元彦という陣容。
1. Solar
2. Quiet Moment
3. Right Off
4. I Remember Clifford
5. 流氷

冒頭、短いテーマを類家が演奏すると、続くソロは、井上が担う。
テーマの曲調、フレーズを意識しながら絶妙に異なる音を使ってくる即興は、痒いところに手が届かない(w)気持ち良さを感じさせるもので、発想の広さを感じさせるもの。
続く、類家のソロもキレの良い演奏を聴かせる。
2曲めは、少し落ち着いた感じの曲調で、2月に亡くなった追悼の意味も込めた選曲と思うが、ここでは須川のベースがフィーチャされ、イントロから時間をじっくりとかけたソロと、たっぷり須川ワールドを楽しめる。
ここでも後半は井上の印象的なソロが映える。
続いて、ロック濃度の濃いMiels Davisの曲(は、須川がエレベを弾いている!!)を挟んで、I Remember Clifford をしっとりと聴かせる。
最後が、日野元彦の名曲。中盤からの本田珠也の延々のドラムソロが圧巻。

井上がアイデア勝負の即興をしかければ、類家は勢い勝負で応戦する。
それを本田が、煽りに煽ってときにやかましくらいに全体を鼓舞する。といった構図か。
ただ、全体としては類家より井上の演奏が印象に残る頻度が高く、このバンドは井上のギターを堪能することが主目的になっています。

このアルバムでは前述の通り、オリジナルとかあまり知られていない曲をとりあげるわけではなく、有名かつオーソドックスな曲を選びながら、それを日本の若い(?)新しい感性で仕上げていくことをコンセプトにしているんでしょう。
2017年6月5日の 新宿 Pit Inn でのライブ録音ってことで、1st,2nd合わせて2時間弱は演奏しているはずなんで、他にどんな曲を演ってて、どんな曲をボツにしたのかも大いに気になるところ。

ベストは、最後の曲になるんでしょう。

Tamaxille "Live at Pit Inn"(https://www.amazon.co.jp/dp/B075TMLV1C/)

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