(U)nity "Live in USA"

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先日、No Trunksで行われた、映画 "Cu-Bop" を見る会で入手したパンフレットの付録の音源です。
映画 "Cu-Bop"は、住む場所が違う同じCuba出身のAxel Toscaとcesar lopezの音楽を通して、Cubaの日常
と(過去形となった)現実を描いた映画(でいいのかな?)

イベントではCubaの背景についてしっかりとした解説がされた後の上映で、おおよその背景が分かったうえでの鑑賞でしたが、その事前の解説がなくても理解できるようリニューアルが行われているとのことで、この形態での上映はこのときが最後になるとのことでした。入手したパンフレットも公式販売はこれが最後になる予定とのことでした。
個人的には、映画で演奏の雰囲気を知り、こりゃ買いでしょうと思った次第。
映画派生の音源としては、他に
 Cu-Bop OST (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1006992434)
とか、最近リリースされた
 (U)NITY IS POWER (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1007454833)
とかでも近いサウンドが聴けるとは思います。

メンツは下記3人で、映画の中でCubaで演奏したそのものの音源で良いと思います。
Axel Tosca(P)、Amaury Acosta(Ds)、Luques Curtis(B)

その演奏曲は下記2曲で、それぞれ10分20分と長丁場の演奏が収録されています。
1. Avenida 15
2. Benjamin Franklin

Cubaというといわゆるアフロキューバンなサウンドを想起しますが、本作はAxel Tosca他3人ともNY在住ということで、現代NYジャズの範疇と言えるサウンド。
ただし、Cuba出身ということで一筋縄ではいかないスウィング感というか、ノリの良さというか、Cuba人は子供の頃から叩き込まれるという独特のリズム感があるとのことで、拍が取りにくいうえに、その拍が伸縮するので、頭で聴いていると(特に1曲め)?マークが連発するような状況になりまして、頭でなくて体で聴いているとノリは最高に良いのでそのグルーブの心地良さに酔いしれるというか。
この映画の監督に限らず、Cubaのサウンドに心酔する人が多いことが良く判るというか、圧倒的に素晴らしいサウンドを聴かせてくれます。

この映画の前の解説でも述べられていましたが、Cubaの音楽学校にはピアノ科は存在せず、ピアノは打楽器科で習得するものとのことで、ここで聴かれるサウンドはまさにピアノの打楽器としての存在感を見せつけるといっても過言ではないでしょう。

この音源は前述の通り、たぶん映画のなかで使われているまさにCubaで演奏しているものだと思うが..。
イベント前の解説の中で映画の裏話として語られていたが、祖国を離れ正式には祖国に帰る術がない状況のなか、無理を圧して?年ぶりに祖国の土を踏み、しばらく会っていなかった家族に会い、そして祖国の若い人達にNYで揉まれた自分たちの音楽を聴かせているわけで、そのテンションの高い演奏演奏は、ちょっと冷静には聴いていられないくらい。

2曲で40分程度の演奏ではあるが、この演奏の密度は相当濃いものになっていると感じられ、たぶん人数が増えると逆に濃度が薄まってしまうんじゃないかと思っているのだが..。


(U)nity "Live in USA" (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1006792289)

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