菊地成孔 "機動戦士ガンダム サンダーボルト2 Sound track"
本作はその第2弾。
第1弾は
"機動戦士ガンダム サンダーボルト Sound track" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63824093.html)
前作は、様々なテイストの"ジャズ"が盛り込まれた印象だったが、今作はもう少し判りやすいジャズが半分とポップスが半分という構成。
その前に、第2弾でも半分だけどジャズで良かったわけですねw
メンツは以下の通り。クレジットを再構成して書いているんで間違いあるかも。
ジャズ側は、なかなかなメンツだと思います。
- JAZZ Side -
桑原あい(P:1-7)、山田玲(Ds:1-7)、鈴木正人(B:2-7)、中野雄介(Tp:2-6)、鈴木圭(Fl,BCl,Ts,Bs:3,4)、菊地成孔(Sax:2-6、Key:3,4)
- Pops Side -
市川愛(Vo:8,10)、辻村泰彦(Vo;9)、坂本愛江(Vo:10,12)、吉田沙良(Vo:10,13)、小田朋美(Vo:11)、佐々木睦(Vo:14-16)
伊平友樹(G:8,10,12)、米田直之(Manipulator:8-12,14-16)、Luise Valle(Tp:9,10,13)、庵原良司(Ts:9-11)、宮内岳太郎(Tb:9-11)、竹村直哉(Bs:10)、菊地成孔(Chorus,Cowbell:8、Key:8-16)
演奏曲は以下の通り。すべて菊地のオリジナル。
ディスクは1枚ですが、ジャズサイドとポップスサイドとに分かれています。
- JAZZ Side -
1. Groovy Duel
2. Thunderbolt New Theme
3. 氷上の敗走
4. Bianca’s Army March
5. Acrobatic Fight-1
6. Acrobatic Fight-2
7. Groovy Duel Slow
- Pops Side -
8. 可愛いあたし (feat.市川愛)
9. 骨砕けても (feat.オーニソロジー)
10. 色悪 (feat.The Yellow Tricycle)
11. 串本節 (feat.小田朋美)
12. 恋は誰もいない (feat.坂本愛江)
13. 戦争 (feat.吉田沙良)
14. 南洋同盟-1
15. 南洋同盟-2
16. 南洋同盟-3
前半は、ハードな演奏のジャズから。
前作もハードな演奏ではあったが、もっとフリージャズ濃度の濃いものが前半に据えられ強烈なインパクトを与えていたが、今作は、冒頭のピアノトリオでのゴツゴツとした演奏のインパクトは充分に感じられるが、全体的には、フリー濃度は若干低めの、テーマもしっかりあるハードバップな演奏に近いスタイルと言えるでしょう。
とはいえ、2曲めとか菊地のサックスの咆哮は絶叫してるし、ハードな側面も見え隠れする。
前述の通り、ピアノが前作の大西から若い桑原に変わることで、低音の迫力から早弾きの迫力に変わることで、若干雰囲気が変わっているのもあるかも。
ただ、ドラムが重戦車然とした迫力あるビートを叩き出すことで全体のバランスとしては、重厚感のあるものにはなっているが。
アレンジ的にもドラマチックな演奏に仕上がっているのは、菊地らしいと言って良いんでしょう。
後半はクレジットの通り、演奏者も変化して雰囲気ががらりと変わって、日本語歌詞のついた曲になる。
ポップな女性ボーカル、ブルージーな男性ボーカル等々と、リズムも多彩に変化してくる。
13曲めが、曲、歌詞自体、その詩の曲への載せ方とか一番菊地らしいと感じさせるもの。
そして、最後の3曲が禁断(?)のお経に節をつけたもので(笑)
仏事でお経を聞いていると、宗派によって?お坊さんによって?ある種のリズム感とか節回しを想起することがあるのは多くの人が感じていることと思うが、それを商業トラックに入れちゃったわけで、「ついに」ってのが個人的感想。
それと同時に、映画ガンダム(日本のアニメ作品)にも宗教の話題が盛り込まれたってのも、ちょっと驚きというか、いろいろ考えちゃいました。
ベストは、トリオで演奏される1曲めにします。
菊地成孔 "機動戦士ガンダム サンダーボルト2 Sound track" (https://www.amazon.co.jp/dp/B076H52MW3/)
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