"Dear Family" 桑原あい / 石若駿

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今年は、石若駿の参加作の多さが印象に残りましたが、リーダー作こそ歌ものの下記2作ですが、
 "Songbook"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64021298.html)
 "Songbook2"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64343657.html)
ユニット CRCK/LCKS
 "Lighter"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64210000.html)
企画もの
 Brilliant Monkies(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64229442.html)
他に、自blogを探すと、RM Jazz Legacy、小田朋美、、ものんくる、けもの...
と、相当数のアルバムが出てきます。
さらに、未紹介の北川潔さんのアルバムが控えているという..

桑原も、今年1枚のリーダー作をリリース。
 "Somehow,Someday,Somewhere"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64062389.html)
他に、自blogでは、ものんくる、仮BANDが参加作で出てきて、ライブは上記メンツのライブ、Pit Inn5days、BlueNoteツアー等々とこちらも飛躍の1年だったようです(ライブは1つも見てませんが..)

本作は、そんな大活躍中の2人によるデュオアルバム。
最初は1曲めにあるニュース番組用の録音からスタートしたらしいです。
桑原あい(P)、石若駿(Ds)

演奏曲は、石若オリジナル4曲、桑原オリジナル3曲、共作3曲はタイトル曲2テイクとImprovisationと題された曲。
そして、Massive AttackのSaturday Come Slow、Maroon 5のSunday Morningで全部で13曲。
01. Dear Family -TV Version-
02. Idea for cleanup
03. The Great U’s Train
04. Improvisation #1
05. Family Tree
06. Tuneup
07. Andy and Pearl Come-Home
08. Granpa’s Sunglass
09. Improvisation #2
10. Dog Doesn't Eat Dog World
11. Dear Family
12. Saturday Come Slow
13. Sunday Morning


ピアノとドラム。
普通ならば、旋律とリズムで満たされて、低音の若干の弱さを感じそうなところだが、ピアノの左手も縦横に動いているが、それに加えてバスドラムが効果的に使われることで、ベースがいないことをほとんど意識させないサウンドが形成される。

テンポの早い曲では、桑原の真骨頂である右手の早いフレーズを軸に、低音域も左手でしっかりと動きを持たせ、桑原サウンドで空間が満たされる。
そして桑原の早いフレーズに触発されたかのように、石若がそれ以上に早いビートで応酬するような感じで、演奏に熱気が加わる。

ゆったりめのテンポの曲では、しっかりと奏でる旋律に呼応して、石若のドラムが優しく合わせてくるかと思いきや、じわじわと攻め立ててくるような感じで、これはこれでスリリングな展開を楽しむことができる。

楽器が2つだけということで、空間は広大なものが与えられていることになるが、桑原も石若もその広大な空間を自由闊達に埋めていきながら、両者の息のあったサウンドの心地良さをも感じさせるもので..。

特に、桑原のピアノは、初期のアルバムでは地に足がついていないイメージを感じる部分も見受けられたが、と言いつつ買い続けてもいるが..。
ここで聴ける演奏は、自信と実力を感じさせるというか、大胆にがっつりとした演奏を聴かせてて個人的にはかなり好感触に聴きました。


ベストは、10曲めにしましょう。

"Dear Family" 桑原あい / 石若駿 (https://www.amazon.co.jp/dp/B075H1J3K9/)

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