Dick Hyman "Solo At The Sacramento Jazz Festivals 1983-1988"

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Dick Hymanは、1927年生まれの御年90才。まだご存命のようです。
新譜会の時だったか、1曲聴かせてもらったあと持参者の「Brad Mehldauより良いでしょ」というひと言で、「えっ?!」と思って、んじゃ全部聴かせてもらいましょうとお借りしてきたもの。

タイトルから、同じジャズフェスからとはいえ、1983から5年間のソロピアノのベストパフォーマンスを集めたものという認識で良いと思っています。
えーと、1927生の1983だから55~60才くらいまでの演奏ということになります。

メンツはそういうことで1人だけ。
Dick Hyman(P)

演奏曲は、新旧のスタンダードの有名曲を集めてきているようなイメージで合っていると思います。(詳細未チェック)
1. S'Wonderful
2. Jingles
3. Stella By Starlight
4. Jazz Me Blues
5. Pilgrim's Chorus
6. Vituoso Rag
7. Eccentricity
8. Carolina Balmoral
9. Sophisticated Lady
10. Pep
11. Jitterbug Waltz
12. How High the Moon
13. Gulf Coast Blues
14. Ain't Misbehavin'
15. Let Every Day Be Sweetheart's Day
16. All The Things You Are

前述の通り、Dick Hymanが60歳にならない頃の演奏ということになり、プロフィールから1948年からプロとして演奏をしていたとのことになりますが、その世代感を考慮してもスタイルとしては1世代古いスタイルになるであろう、ストライドとかラグタイムに近い演奏を主体としていて、それにクラシックのテイストを混ぜ込んだようなものと認識。

あまり、即興をしっかり演ろうという感じの演奏ではなく、曲によってさらりと即興を混ぜ込むような程度に終始している印象で、楽譜に書いてある演奏をどれだけ楽しく聴かせるかを主軸に置いた演奏という解釈で合っていると思います。

軽快なタッチでノリの良い演奏は小難しいジャズの面白さとは違うところで、ピアノの音色の良さとか、ピアノ演奏の幅の広さとかと言った観点で、とても気持ちの良い演奏をたっぷりと楽しませてくれているのは間違いないでしょう。

冒頭に書いたところでは、演奏の強度は比肩していると言えなくもないかもしれないが、即興の想像力とか演奏の表現の幅とかはね...。そこが、あちらの方は秀でているので..。

ベストは、Dick Hymanの演奏の楽しさはここにあるという思いを込めて、2曲めに

Dick Hyman "Solo At The Sacramento Jazz Festivals 1983-1988"(https://www.amazon.co.jp/dp/B06XK96HY3/)

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