"Chinese Butterfly" Chick Corea & Steve Gadd
Chick Coreaの新作は Steve Gadd との双頭作。
この2人の共演作は、2006年の下記以来のよう。
"super trio"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a30612510.html)
この作品は日本でだけリリースされたもので、安定のクオリティではあるが知新のない温故な演奏では?と勘ぐるようなもので(上記文章を読むと違ってたと書いてます)、本作も同様の先入観があって、買うのを思いっきり躊躇していたのですが、Chick Coreaは基本的に全部買いしておおむね満足して聴いているので、そのノリの中で買いを決めています。
ちなみに前作が70才を祝ったライブ演奏でした。
"The Musician"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64091656.html)
メンツは、双頭の2人に、50才前後といったら怒られそうな気もするが、Lionel Loueke、Steve Wilsonと中堅の知った名前にリズム陣のCarlitos Del Puerto、Luisito Quinteroの両名は知らない名前だが、ラテン系ぽい名前が並ぶ。
Chick Corea(P, Key)、Steve Gadd(Ds)、Lionel Loueke(G,Vo)、Steve Wilson(Sax,Fl)、Carlitos Del Puerto(B)、Luisito Quintero(Per)
Philip Bailey(Vo:D2-1)
演奏曲は、Chick Coreaのオリジナルが大半で、John McLaughlin、Lionel Louekeとの共作が各1曲という構成だが8曲で2枚組、しかも後半は3曲ですべて15分超という大作。
Disc 1
1. Chick's Chums
2. Serenity
3. Like I Was Sayin'
4. A Spanish Song
5. Chinese Butterfly
Disc 2
1. Return To Forever
2. Wake-Up Call
3. Gadd-zooks
冒頭聴き始めの第一印象が、Steve Gaddのドラムって端正で優等生的なドラミングだなぁと再認識したことで、きっちりとテンポを刻む心地よさを堪能するのがSteve Gaddのドラムを楽しむセオリーであることをあらためて認識しました。
そんなわけで、本作は、スウィング感というか、ノリの良さ、ビートのうねりみたいなものを基にしたジャジーな演奏を期待するというよりは、きっちりとしたビートに裏打ちされたサウンドの妙が主体の演奏を楽しむアルバムだろうなぁと認識し、これが自分の好みに合うのかなぁと思いつつ聴き込んでいたんです。 が...。
虚心坦懐に聞く耳を変化させていくと、2曲めのボイスの入れ方、和音の使い方とか、Kurt RosenwinkelのC aipiを彷彿とさせたり、4曲めの左手アコピ右手電子音でのソロを披露するような実験的アプローチを見せていたり、かと思うと3曲めのドラムソロの最近あまり聴かない古風なアプローチのドラミングだったり....。
主役の二人が活躍した往時のテイストと、Lionel Louekeを起用した新しいサウンドテイストとを、うまい具合にだったり強引にだったりというのはあるが、渾然とした音作りをしながら全体としては非主流的新しいサウンドを模索しているんじゃないかと感じだしまして..。
4ビートの主流ジャズではなく、Fusion隆盛のころのジャズサウンドに最近のジャズサウンドを混ぜ込むことで、新しい響きを模索しているんじゃないかと思い始め..。
表層的には、耳障りの良い演奏を混ぜているので、さらっと聴かせるサウンドではあるが、もしかしたら、実際演っていることはとても実験的なサウンドなのかもしれないと思ってみたり…。
後半(Disk2)は、タイトル通りのもろRetuen To Foreverメドレーな演奏から、Lionel Louekeの十八番であるアフリカンテイストを湛えたサウンド、最後にChick Coreaのファンタジックな雰囲気を感じさせる曲で締めくくられ、いろんなテイストを色濃く出すことで実験色を薄めているが、かなりな実験的演奏のような気がしてきている。
が、この後半3曲は長い(笑)。
温故を狙ったアルバムなのかもしれないと聴き始めたが、もしかしたら実はかなり前衛的なんじゃないかと。。もう少し時間をかけて聴き込んで見ようと思った次第。
ベストは、個人的趣向に素直に従い、Disk1の2曲めにしときます。
"Chinese Butterfly" Chick Corea & Steve Gadd (https://www.amazon.co.jp/dp/B076N5V551/)
この2人の共演作は、2006年の下記以来のよう。
"super trio"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a30612510.html)
この作品は日本でだけリリースされたもので、安定のクオリティではあるが知新のない温故な演奏では?と勘ぐるようなもので(上記文章を読むと違ってたと書いてます)、本作も同様の先入観があって、買うのを思いっきり躊躇していたのですが、Chick Coreaは基本的に全部買いしておおむね満足して聴いているので、そのノリの中で買いを決めています。
ちなみに前作が70才を祝ったライブ演奏でした。
"The Musician"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64091656.html)
メンツは、双頭の2人に、50才前後といったら怒られそうな気もするが、Lionel Loueke、Steve Wilsonと中堅の知った名前にリズム陣のCarlitos Del Puerto、Luisito Quinteroの両名は知らない名前だが、ラテン系ぽい名前が並ぶ。
Chick Corea(P, Key)、Steve Gadd(Ds)、Lionel Loueke(G,Vo)、Steve Wilson(Sax,Fl)、Carlitos Del Puerto(B)、Luisito Quintero(Per)
Philip Bailey(Vo:D2-1)
演奏曲は、Chick Coreaのオリジナルが大半で、John McLaughlin、Lionel Louekeとの共作が各1曲という構成だが8曲で2枚組、しかも後半は3曲ですべて15分超という大作。
Disc 1
1. Chick's Chums
2. Serenity
3. Like I Was Sayin'
4. A Spanish Song
5. Chinese Butterfly
Disc 2
1. Return To Forever
2. Wake-Up Call
3. Gadd-zooks
冒頭聴き始めの第一印象が、Steve Gaddのドラムって端正で優等生的なドラミングだなぁと再認識したことで、きっちりとテンポを刻む心地よさを堪能するのがSteve Gaddのドラムを楽しむセオリーであることをあらためて認識しました。
そんなわけで、本作は、スウィング感というか、ノリの良さ、ビートのうねりみたいなものを基にしたジャジーな演奏を期待するというよりは、きっちりとしたビートに裏打ちされたサウンドの妙が主体の演奏を楽しむアルバムだろうなぁと認識し、これが自分の好みに合うのかなぁと思いつつ聴き込んでいたんです。 が...。
虚心坦懐に聞く耳を変化させていくと、2曲めのボイスの入れ方、和音の使い方とか、Kurt RosenwinkelのC aipiを彷彿とさせたり、4曲めの左手アコピ右手電子音でのソロを披露するような実験的アプローチを見せていたり、かと思うと3曲めのドラムソロの最近あまり聴かない古風なアプローチのドラミングだったり....。
主役の二人が活躍した往時のテイストと、Lionel Louekeを起用した新しいサウンドテイストとを、うまい具合にだったり強引にだったりというのはあるが、渾然とした音作りをしながら全体としては非主流的新しいサウンドを模索しているんじゃないかと感じだしまして..。
4ビートの主流ジャズではなく、Fusion隆盛のころのジャズサウンドに最近のジャズサウンドを混ぜ込むことで、新しい響きを模索しているんじゃないかと思い始め..。
表層的には、耳障りの良い演奏を混ぜているので、さらっと聴かせるサウンドではあるが、もしかしたら、実際演っていることはとても実験的なサウンドなのかもしれないと思ってみたり…。
後半(Disk2)は、タイトル通りのもろRetuen To Foreverメドレーな演奏から、Lionel Louekeの十八番であるアフリカンテイストを湛えたサウンド、最後にChick Coreaのファンタジックな雰囲気を感じさせる曲で締めくくられ、いろんなテイストを色濃く出すことで実験色を薄めているが、かなりな実験的演奏のような気がしてきている。
が、この後半3曲は長い(笑)。
温故を狙ったアルバムなのかもしれないと聴き始めたが、もしかしたら実はかなり前衛的なんじゃないかと。。もう少し時間をかけて聴き込んで見ようと思った次第。
ベストは、個人的趣向に素直に従い、Disk1の2曲めにしときます。
"Chinese Butterfly" Chick Corea & Steve Gadd (https://www.amazon.co.jp/dp/B076N5V551/)
この記事へのコメント