Anat Cohen, Fred Hersch "Live In Healdsburg"

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Fred Herachの新作は、クラリネットのAnat Cohenとのデュオ。
Fred Herach歴は、全然長いとは言えないのですが、そんななかでこれまで聴いてきたのは、ライブ、アルバム含めても、ほとんどがソロかトリオで、唯一の例外がギターのJulian Lageとのデュオ作という状況
 "Free Flying"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62298826.html)

なので、個人的にはFred Herachの新しい一面を聴く数少ない機会といえそう。
先日のFred Herachのソロコンサート(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64424121.html)の時に先行発売されていたものを入手してきました。

本作は2016年6月11日にHealdsburg Jazz Festival に出演した際のライヴ録音で、メンツはデュオなので2人。
Anat Cohen(Cl)、Fred Hersch(P)

演奏曲は、Fred Herschが3曲、Anat Cohen, Billy Strayhorn, Jimmy Rowles, Fats Waller, Duke Ellingtonが各1曲で全部で8曲
1. A Lark
2. Child's Song
3. The Purple Piece
4. Isfahan
5. Lee's Dream
6. The Peacocks
7. Jitterbug Waltz
8. Mood Indigo (Encore)

キラキラとした音塊から、ピンと張った打音というピアノのイントロに、おなじみの印象的なテーマがクラリネットで奏でられ、フッと空気が和む1曲め。
ピアノによるキレ良いイントロから、流麗な音色でするっとテーマをいれてくるクラリネット。
そのままピアノはスタッカート然とした演奏に終始し、クラリネットは伸びやかな演奏で応酬してくる。その対比が心地よく響く4曲め
低音の一発から入り、抽象的なフレーズによるイントロに、あの名旋律が絡んでくる6曲めの耽美な世界。
そして最後は、Duke Ellingtonの Mood Indigo を、ゆったりとしたテンポでしっとりと歌い上げて終演。

ピアノのイントロから、Anat Cohenの澄んだ音色による癒し感のあるテーマが入り込み、そこにFred Herschのピアノが優しく寄り添ってくるような演奏がなんとも心地よい。

曲も、牧歌的だったり、素朴だったり、耽美だったりゆったりとしたテンポのものが多数を占めていてほんのりと温かな雰囲気を感じさせる

ベストは、アンコールの8曲めにしましょう。


Anat Cohen, Fred Hersch "Live In Healdsburg"(https://www.amazon.co.jp/dp/B079J7MF1J/)

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