Francesco Cafiso "We Play For Tips"

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Francesco Cafisoの新作は9人編成の大所帯バンド。
これまでも3管とか人数多めのアルバムもいくつか出していますが、ここまでの大人数は初めてじゃないかと思います。

しかし、Francesco Cafisoのアルバムは、入荷数が少ないのか、なかなかに入手困難なことが多く、買い逃すとなかなか手に入らないような状況になるので、本作も出る情報を見つけてすぐに発注しています。

メンツは以下の通りで、ピアノが先日のライブ(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64442475.html)で共演していた人で、他は知ってる名前はなさそうです。
Francesco Cafiso(As,Fl)、Marco Ferri(Ts,Cl)、Sebastiano Ragusa(Bs,BCl)
Francesco Lento(Tp,Flh)、Alessandro Presti(Tp,Flh)
Humberto Amesquita(Tb)
Mauro Schiavone(P)、Pietro Ciancaglini(B)、Adam Pache(Ds)

演奏曲は、以下の10曲。すべてFrancesco Cafisoのオリジナルで良いと思います。
1. Blo-Win'
2. 20 Cents Per Note
3. Intentional Mood
4. Al-Fred
5. 16 Minutes of Happiness
6. Boobee's Attitude
7. Pop's Character
8. Recreating
9. Business of the 30s
10. See You Next Time (Bonus Track)

4ビートどころか2ビートの曲も含むちょっと古いスタイルの演奏が多め。
速いフレーズがBe-bopな雰囲気を醸し出していたり、ダイナミックなユニゾンによるビッグバンドの重厚さを表現していたり、しっとりとしたアンサンブルで聴かせるバラードの3曲めも秀逸。
ホーンによるアンサンブルでのテーマ提示のご機嫌なサウンドがなんとも心地良い。

丁寧に音を重ねていくハーモニーの美しさと、キレの良いフレーズを入れ込んでくる、アルト、トランペット、ピアノによるソロとの音の対比が大いなる聴きどころと言ってよさそう。

全体に明るめの曲調であることと、ソロではそんな雰囲気を維持しつつユーモラスな場面を小出しにしていて、最たるものは、2曲めの追い立てるようなシンバルに逃げ回る動物がいななくようなホーンがランダムに吹き鳴らされる場面か。
曲によっては拍手やかけ声が入ったりして、イタリアらしい明度の高い陽気な演奏が繰り広げられる。

ベストは、4曲めにします。


Francesco Cafiso "We Play For Tips"(http://diskunion.net/jazz/ct/detail/XAT-1245688510)

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