"After Bach" Brad Mehldau
ここのところ、けっこうな頻度でアルバムをリリースしているBrad Mehldauだが、過去3年で4枚リリースしていてそれが以下の通り。
2015年
"10 Years Solo Live"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63553927.html)
2016年
"Blues & Ballads"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63843498.html)
2017年
"NEARNESS"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63891934.html)
"Chris Thile & Brad Mehldau"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64073417.html)
2018年もすでに本作の直後に次作のリリース告知が出ています。
本作は、タイトルにもあるとおりバッハの曲をソロで演奏しているもの。
ジャズの人がクラシックを演奏しているアルバムってのはいくつかあり、アドリブを混ぜ込んでジャズの語法で演奏しているものが多いと認識しているが、そんなアルバムをいくつか聴いた範疇では、元を凌駕するような演奏にあたったことがなく、最近では、この手のアルバムを積極的には買わなくなっているのが実情。
逆に、アドリブ等一切入れずにピアニストとしてクラシックに対峙している演奏には、ジャズピアニストらしく抑揚をより明瞭に出したものがあって、好感触なことが多いか..。
自blogでは、ライブではあるが、これは凄かった。
"無伴奏チェロ組曲(20150815)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63322558.html)
とはいえ、Brad Mehldauがクラシックを演奏するとなったら、これは期待感の多少はあれど、聴かないわけにはいかないでしょう。
ソロでの演奏です。
Brad Mehldau(P)
演奏曲は以下の通り。聴く前は見てませんでしたが、バッハとオリジナルを交互に演奏しています。
01. Before Bach: Benediction
02. Prelude No. 3 in C# Major from The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 848
03. After Bach: Rondo
04. Prelude No. 1 in C Major from The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 870
05. After Bach: Pastorale
06. Prelude No. 10 in E Minor from The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 855
07. After Bach: Flux
08. Prelude and Fugue No. 12 in F Minor from The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 857
09. After Bach: Dream
10. Fugue No. 16 in G Minor from The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 885
11. After Bach: Ostinato
12. Prayer for Healing
最後の曲以外の偶数曲がバッハの曲。奇数曲と最後の曲がBrad Mehldauオリジナルという構成。
タイトルにある通り、基本的にはバッハの曲のあとに"After Bach"と銘打った前の曲にインスパイアされた(おそらく)即興演奏を繰り広げるという構成。
冒頭がBefore Bachと題されたオリジナルであるが、この冒頭がバロック調で徐々にオリジナリティが紛れ込んでくるが、バッハの曲と違和感なくすんなりとBrad Mehldauの音世界に入り込んでいく導入口になっている。
以降、純粋にバッハの曲を聴かせた後にBrad Mehldauの即興演奏が続くわけだが、即興の冒頭の大半がバロックな雰囲気の濃い演奏から入ってくるので、バッハとBrad Mehldauの演奏との移行が差異を明瞭に意識することなくそれでいてBrad Mehldauを色濃く感じさせる演奏を聴かせていく。
Brad Mehldauのオリジナルがバッハのフレーズに比肩するだけの構築美を持っているとも言えそうだが、逆にBrad Mehldauにそれだけのインスピレーションを与えるバッハの曲の凄さを垣間見れたのか。
聴きどころは"After Bach"にあたる部分にあり、バッハにインスパイアされたBrad Mehldauのオリジナリティがどう発展していくかにあるのは間違いないでしょう。
が、実は譜面通りに弾くBrad Mehldauの表現力にってのも、けっこうな興味の対象でもあります。
ベストは、個人的には1曲めにあると思います。
"After Bach" Brad Mehldau (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1007599468)
2015年
"10 Years Solo Live"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63553927.html)
2016年
"Blues & Ballads"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63843498.html)
2017年
"NEARNESS"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63891934.html)
"Chris Thile & Brad Mehldau"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64073417.html)
2018年もすでに本作の直後に次作のリリース告知が出ています。
本作は、タイトルにもあるとおりバッハの曲をソロで演奏しているもの。
ジャズの人がクラシックを演奏しているアルバムってのはいくつかあり、アドリブを混ぜ込んでジャズの語法で演奏しているものが多いと認識しているが、そんなアルバムをいくつか聴いた範疇では、元を凌駕するような演奏にあたったことがなく、最近では、この手のアルバムを積極的には買わなくなっているのが実情。
逆に、アドリブ等一切入れずにピアニストとしてクラシックに対峙している演奏には、ジャズピアニストらしく抑揚をより明瞭に出したものがあって、好感触なことが多いか..。
自blogでは、ライブではあるが、これは凄かった。
"無伴奏チェロ組曲(20150815)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63322558.html)
とはいえ、Brad Mehldauがクラシックを演奏するとなったら、これは期待感の多少はあれど、聴かないわけにはいかないでしょう。
ソロでの演奏です。
Brad Mehldau(P)
演奏曲は以下の通り。聴く前は見てませんでしたが、バッハとオリジナルを交互に演奏しています。
01. Before Bach: Benediction
02. Prelude No. 3 in C# Major from The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 848
03. After Bach: Rondo
04. Prelude No. 1 in C Major from The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 870
05. After Bach: Pastorale
06. Prelude No. 10 in E Minor from The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 855
07. After Bach: Flux
08. Prelude and Fugue No. 12 in F Minor from The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 857
09. After Bach: Dream
10. Fugue No. 16 in G Minor from The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 885
11. After Bach: Ostinato
12. Prayer for Healing
最後の曲以外の偶数曲がバッハの曲。奇数曲と最後の曲がBrad Mehldauオリジナルという構成。
タイトルにある通り、基本的にはバッハの曲のあとに"After Bach"と銘打った前の曲にインスパイアされた(おそらく)即興演奏を繰り広げるという構成。
冒頭がBefore Bachと題されたオリジナルであるが、この冒頭がバロック調で徐々にオリジナリティが紛れ込んでくるが、バッハの曲と違和感なくすんなりとBrad Mehldauの音世界に入り込んでいく導入口になっている。
以降、純粋にバッハの曲を聴かせた後にBrad Mehldauの即興演奏が続くわけだが、即興の冒頭の大半がバロックな雰囲気の濃い演奏から入ってくるので、バッハとBrad Mehldauの演奏との移行が差異を明瞭に意識することなくそれでいてBrad Mehldauを色濃く感じさせる演奏を聴かせていく。
Brad Mehldauのオリジナルがバッハのフレーズに比肩するだけの構築美を持っているとも言えそうだが、逆にBrad Mehldauにそれだけのインスピレーションを与えるバッハの曲の凄さを垣間見れたのか。
聴きどころは"After Bach"にあたる部分にあり、バッハにインスパイアされたBrad Mehldauのオリジナリティがどう発展していくかにあるのは間違いないでしょう。
が、実は譜面通りに弾くBrad Mehldauの表現力にってのも、けっこうな興味の対象でもあります。
ベストは、個人的には1曲めにあると思います。
"After Bach" Brad Mehldau (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1007599468)
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