"SUZAKU" Niran Dasika Quartet

イメージ 1

ニランダシカの名前を知ったのは、昨年夏に放送されたNHK-FMのライブ番組。
石若駿のCleanUp Trioの演奏に客演していたのがニランダシカでした。
この番組、録音してじっくり聴いていて、結構なインパクトがあったので思わず記事にしてしまっています。
 "セッション2017" (20170806放送)(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64325364.html)

その後、どこでそんな活動をしているのか調べて、カナダ生まれオーストラリア育ちの人で、ここ数年は東京に住んで活動をしていること。
共演者が自分が多く聴いている面々(佐藤、須川、吉本あたり)であることを知ったのですが、残念ながらライブを見るタイミングは取れませんでした。
しばらく経ったところで、リーダー作の告知を見つけ、念のためメンツを確認して速攻買いを決めています。

そんなメンツは以下の通り、石若、須川は 栗林さんは個人的には初聴き。今年リーダー作を2枚出していて活躍目覚ましい。
Niran Dasika(Tp)、石若駿(Ds)、栗林すみれ(P)、須川崇志(B)


演奏曲は、すべてNiran Dasikabのオリジナルで、以下の8曲。上記ラジオでは2曲めを披露していました。
1. I Seek the Middle Ground
2. Todoroki Falls
3. 21st Century Bakery
4. All Good Things
5. Toyocho,Where I Keep Returning
6. Freedom Hill
7. Hymn No.6
8. In a Nutshell

冒頭の、ゆったりとしたテンポのリズムを維持しながら、いろんな楽器が取っ替え引っ替えに前面に出てソロを繰り出してくるにある種の緊張感を感じる。
2曲めが、前述のライブでも演っていた難曲(なんだそう)。
複雑なリズムをものともしない石若の疾走感が素晴らしい。
続く3曲めも、拍が取りづらい曲と、演奏されている大半の曲が、*ビートとか言いづらいコンテンポラリー系の拍が一定しないもので、その現代的なサウンドが持ち味か。

Niran Dasikaの微妙にフラットしたところから音を出して、ちょっと不安定さを感じさせるような独特の雰囲気を醸す。このニュアンスが全体の雰囲気を形成している。

この盤で、ちょっと気になっている栗林すみれのピアノは、派手な立ち回りはしないが、コンテンポラリー系の印象的で存在感のあるピアノを聴かせていて、ソロでは歌声が聞こえてくる。
上述の通り、最近立て続けにアルバムをリリースしているだけの実力を感じさせる。
もちろん人気も上がってきているんだろうが..。

燻し銀的な演奏で、全体の下支えをがっちり決めながら、ソロでは相当ゴリゴリな演奏で存在感を出してきているのは、須川崇志の実力の高さ。

石若駿のドラムの本領はリズム維持を意識させながらリズムをキープしない乱れ打ちにあると思うが、演奏の土台を須川に任せて暴れまわる場面も見られるのが個人的にはうれしいところ。
後半を中心にしっとりとしたが増えて、そうなると前面に出る場面も限られてくるが..。

ベストは2曲目でしょう。


"SUZAKU" Niran Dasika Quartet(http://diskunion.net/jazz/ct/detail/XAT-1245687900)

この記事へのコメント

ふで
2020年03月14日 09:43
AMUで、栗林すみれさんからニランダシカで、このアルバムを聴いています。石若駿さんがドラムなのでOZAさん、しっかりフォローしていますね!
重厚なトリオ演奏にニランダシカのトランペットが少し頼りなげな独特のムードを醸しています。OZAさんが追っかけの石若さんのドラムは炎のように青く燃えたり、急に赤く燃え上がったりして、耳が持っていかれますね。
oza。
2020年03月17日 06:36
ものすごく遅い返信で、すいません。

いろんなアルバムでの石若の登場頻度がすごくて、全部買いは、ちょっと厳しい状況になってます。
でも、彼のドラムを聴くと、テンションあがります!!

Niran Dasikaはたしか離日したんじゃなかったかと..。

今後ともよろしくお願いします!!!