"Simbiose" Daniel Santiago / Pedro Martins

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Kurt Rosenwinkelの”Caipi” (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64023568.html)で、共同プロデュースを担い、来日公演(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64098260.html)でも異彩を放っていて、さらにKurt Rosenwinkelのレーベル HeartCoreからのリーダー作が待たれるPedro Martinsの参加作が出るってんで、買い込んできたもの。
相手は、同じギターのDaniel Santiagoは、Pedro Martinsの先輩にあたるブラジルのギタリストで、こちらもリーダー作を準備中らしく、Antonio Loureiro, Shai Maestroらが参加しているよう。

という2人のギタリスト以外の奏者はいません。
Daniel Santiago(G)、Pedro Martins(G)

演奏曲は、下記9曲。8曲めがPedro Martinsの作品で、他はすべてDaniel Santiagoのオリジナル。
01. Retrato [Portrait]
02. Simbiose [Symbiosis]
03. Distância [Distance]
04. Terra Molhada [Wet Soil]
05. Caravela [Caravel]
06. Paz [Peace]
07. Terra de Ninguém [No One’s Land]
08. Refletindo [Reflecting]
09. Chorando e Sorrindo [Crying & Smiling]


ボイスによる主旋律を元に、ギターによる速いフレーズのアルペジオかユニゾンで奏でられるパートから、片方が伴奏にまわると、もう一方が攻め攻めなソロを弾いてくるような展開が中心。

そこに、Pedro MartinsがKurt Rosenwinkel譲りといえそうなリフを、要所にちょこっちょこっと入れ込んできてて、これがなんとも格好良い。

右がPedro Martinsで左がDaniel Santiagoだと思うが、Daniel Santiagoがクラシックギターのテイストを
多く持った落ち着きのあるサウンドを奏でるのに対し、Pedro Martinsはフットワークの軽い多彩な表現を出してくるようなイメージ。

曲としても特にブラジルを意識するようなものではなく、両者の音の重なり合い、フレーズの掛け合い、対峙する場面なんかもあらわれて、そんな音の流れを耳をそばだてて堪能することで至福のときを過ごすことができるという感じ。

ジャンルとか出自を意識して聴くというより、完全にギターの名手2人の演奏に身を委ねるべき作品ということで間違いないでしょう。

ベストは7曲めで。


"Simbiose" Daniel Santiago / Pedro Martins (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1006881499)

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