Edward Simon "Sorrows & Triumphs"

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Edward Simonの前作は本年2月に紹介しているもの
 "Steel House"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64415202.html)
で、短期間に2作リリースしていることになります。
その前作は、ピアノトリオ編成でしたが、本作はワンホーンカルテットが中心ではあるが、ゲストのクレジットがたくさん書かれてまして、Gretchen Parlatoのボーカル、Adam Rogersのギターに、パーカッションに木管アンサンブルと中規模バンドといった様相になってます。

Edward Simon(P,Kbd)、David Binney(As)、Scott Colley(B)、Brian Blade(Ds)
Guest:
Gretchen Parlato(Vo)、Adam Rogers(G)、Rogerio Boccato(Per:3,7)、Luis Quintero(Per:2,4,6)
Imani Winds:
Valerie Coleman(Fl)、Toyin Spellman-Diaz(Oboe)、Monica Ellis(Bassoon)、Mark Dover(Cl)、Jeff Scott(French Horn)

演奏曲はすべてEdward Simonのオリジナルで、Edward Simonがアメリカ室内楽協会の‘New Jazz Works Program’の委託を受けて書いた2つの組曲の曲順を再配列したものとのこと。 (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1007595069)
1. Incessant Desires
2. Uninvited Thoughts
3. Equanimity
4. Triangle
5. Chant
6. Venezuela Unida
7. Triumphs
8. Rebirth

ほぼ交互に木管楽器が効果的に起用されラージアンサンブルな気配を出してくる曲と、Gretchen Parlatoのボーカルだったりスキャットだったりが入る曲が並んでいるような構成。
いずれも非4ビートの曲としての難易度は高めな曲が多いか。

と、前述の通りゲストにあたる面々がすべての曲に入ってきているが、いずれも印象としては、レギュラーの4人か、それにギターのAdam Rogersを加えた5人での演奏を基本にして、フィーチャーするゲスト陣が入ってくるような印象。
木管楽器が入っても、アレンジが緻密化しても、大所帯バンド然とするような感じではなく、あくまでもレギュラーグループ+その他 という形態を意識できるような感じ。

もっとも6曲めとか、テーマ部はけっこう作り込まれた感じではあるが、そのかわりその分ソロはピアノがたっぷりと時間を使っているような塩梅。

リーダーであるEdward Simonのピアノソロと、レギュラーメンバーにあたるDavid Binneyのソロは、さすがに登場頻度は高いが、印象的な良いソロばかりでもないか。
それより、頻度はてんで少ないが、数曲で出てくるAdam Rogersのギターソロが良い味を出してて、個人的にはそこが おぉぉっ と思うところ。

そしてGretchen Parlatoの味のあるボーカル。
彼女のボーカルが約半分の曲に入ってくるが、一気に雰囲気を持ってかれるのはやっぱり凄いと思わされる。

ベストは、ここがハイライトと感じれられる6曲めで


Edward Simon "Sorrows & Triumphs"(https://www.amazon.co.jp/dp/B079F9R818/)

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