Nitai Hershkovits "New Place Always"

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えーと、この文章は先日のライブ(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64550700.html)より前に書いてあったものですが、ピアノの表現力の凄さってのを、この盤でも感じていて、その追体験+再認識をライブで痛烈に感じたということで、Nitai Hershkovits恐るべしであります。

ということで本編をどうぞ!! w
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Nitai Hershkovitsは、ベーシストのAvishai Cohenが見出したピアニストで、先にデュオ作がリリースされ
 "Duende"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61435379.html)
その次にトリオ作がリリースされたところまでが、共演作。
 "From Darkness"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63132183.html)
表舞台に立たせるところまでがAvishai Cohenの役割だったような感じ。
リーダー作も出てましたが、これがサウンドが新しすぎて、しかもそれが消化しきれていない感じで
あまり褒められるもんでも
  "I Asked You A Question"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64183746.html)
と、ちょっと渇望気味だったところ、ドラムのXavi Reijaのリーダー作(ピアノトリオ)でピアノを弾いていて、
"Reflections"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64440631.html)
この演奏が良かったので、あらためてピアノを弾くことで攻め続けて欲しいと思った次第。
そんな中リリースされたのが、ピアノソロ作で、これは嬉々として買い込んできたもの。

Nitai Hershkovits(P)

演奏曲は、Nitai Hershkovitsのオリジナルが10曲に、Paul McCartney、Rejoicer等で全部で13曲。
Rejoicerって誰だろうと調べたら、Rap,HipHop系のミュージシャンだそうです。
1. Red Wagon Go
2. Annette & Issac
3. Go Go Stay
4. Explaining Sage
5. Jenny Wren
6. Woman’s Reach
7. Green Hill Pearls
8. South To Cairo
9. Helicopter
10. King’s Seat
11. Double Astral Move
12. Oye Asem
13. Now You

音を切り気味にしてメリハリをつけながらも良く動く左手のリズムと、それに呼応した右手の繰り出す旋律というような構図は、クラシックのテイストをも少し感じさせるもの。

それぞれの曲が、曲としての構成を作り込んであるというより、主題だけは準備してあとは自由に気の向くままに指を動かし、指の動きに任せて曲が展開していくような感じ。
出自を感じさせる中東色のあるフレーズがちょっとづつ顔を出してくるのは、おそらくそれが故に体が勝手に反応した結果ではないかと邪推。

打鍵を強くせず、あまりインパクトのある音ではないが、それでいて硬質感を感じさせる。
勢いの力でなく、渾身の力のこもった音と言った印象。
このサウンドがNitai Hershkovitsの大きな魅力になっていると感じられる。

前作はいらなかったとあらためて思った。

ベストは12曲めでしょう。

Nitai Hershkovits "New Place Always"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07CLRYJRF/)

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