Grant Green "Funk In France"

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Grant Greenの放送音源の発掘盤が2つ同時リリースされていたが、試聴して以前紹介の1枚だけを購入しました。
こちらは、1975年の生涯最後のライブの記録だったらしい。
 "Slick!: Live At Oil Can Harry's"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64529676.html)

今回紹介のほうは、新譜会のあとに聴く機会を得たもの。
こちらは、1969年10月の音源と、1979年7月の音源がカップリングされたもの。

メンツは前半がギタートリオ、後半がオルガン、サックスが入ったカルテットで、以下の通り。

[Disc1:1-6]
Grant Green(G)、Larry Ridley(B)、Don Lamond(Ds)、*Barney Kessel(G)

[Disc1:7, Disc2]
Grant Green(G)、Claude Bartee(Ts)、Clarence Palmer(Org)、Billy Wilson(Ds)

演奏曲は、以下の通り。
前半は8分くらいまでの演奏時間だが、後半は15分に近い演奏が並ぶ。

[Disc 1]
1. I Don't Want Nobody To Give Me Nothing (Open Up The Door I'll Get It Myself)
2. Oleo
3. How Insensitive
4. Untitled Blues
5. Sonnymoon For Two
6. I Wish You Love
7. Upshot

[Disc 2]
1. Hurt So Bad
2. Upshot
3. Hi-Heel

前述の通り、この盤は2つの時期の演奏が含まれているが、前半はジャズというかハードバップの語法に則ったような演奏で、後半はよりファンク色の濃い演奏に変化しているところが特徴的。たった1年。。ていうか半年強か?くらいの違いでここまでスタイルが変わるか?
Grant Gtreenが短期間に進化していったのか、はたまたメンツによってスタイルが変化させていたのか。
続けて聴いていると、オッと思うくらい色合いの異なる演奏を聴くことができる。

単音でのフレーズに、ビャッと複数音を入れてアクセントにする、ぼーっと聴いていても、これぞGrant Greenだと認識するような個性を感じさせるギター。
黒人らしいブルース感満載のフレーズを、三味線かと思うくらいに、パリッとした音色で奏でていく。

元曲のテーマはしっかり提示して、元曲のコード進行とか基底部分は維持した上での演奏なんで、スウィング感たっぷりで安心して聴いていられる。

後半での前のめりにグイグイと持って行くようなオルガンソロ、サックスの怒涛の反復フレーズと、それに果敢にバッキングで攻め立てるGrant Green、そしてソウルフルなソロ。
けっこうなコテコテのファンク具合で、ちょっと燃えてくる。

でも、ジャズな演奏で、たっぷりとGrant Greenの演奏が聴ける前半が好感触で..。
ベストは、Disk1-2曲めか。

Grant Green "Funk In France"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07BLGHKS4/)

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