Charles Pillow "Electric Miles"
Charles Pillow というコンポーザーはこの作品で初めて遭遇しているはずだが、最近のBigBandサウンド、ラージアンサンブルサウンドでは、新しい人材の新しいサウンドが台頭してきているところから、題材をみて、聴いておくべきと思った次第。
本作はタイトルをストレートに書いているくらいに、電気マイルズにストレートに挑戦していることを期待しての購入ってことになります、
当然ながら、その評価に対するハードルは相当高いことが前提になります。
過去にMiles Davisの電気時代の曲を素材にして玉砕している(あるいは凡庸にして評価に値しない)演奏をいくつか経験しておりまして,,。
ここのところそんな孤高の対象に挑戦する逸材が出ていないところに、今回果敢にチャレンジしてきていることも鑑みて、聴いておくべきであろうと判断したのが購入の大きな動機であります。
なもんで、も1回書きますが、その評価に対するハードルは相当高いことが前提になります。
メンツはBigBandを範としながら楽器編成を微妙に調整していて、木管楽器(Sax)を薄めに、金管楽器(Tb,Tp)を厚めにした編成にしていること。
それを前提に、スペゲスにSoprano SaxのDavid Liebmanを入れてバランスをとっている感じ。
Charles Pillow(As,Ss,Fl)、Colin Gordon(As,Ss,Fl)、Luke Norris(Ts,Cl)、CJ Ziarniak(Ts)、Karl Stabnau(Bcl)
Michael Davis(Tb)、Abe Nouri(Tb)、Jack Courtright(Tb)、Gabe Ramos(Tb)
Tony Kadleck(Tp)、Charlie Carr(Tp)、Clay Jenkins(Tp)、Tim Hagans(Tp)
Julian Garvue(P)、Chuck Bergeron(B)、Mike Forfia(B:4,6)、Jared Schonig(Ds)
David Liebman(Ss)
演奏曲はタイトルの通り電気マイルズ時代の楽曲が並ぶ。
1. Pharoah's Dance
2. Bitches Brew
3. Black Satin
4. In a Silent Way
5. Directions
6. Sanctuary
7. Yesternow
8. Spanish Key
実際の演奏ですが、一聴は、ファンク色をごっそり抜いたような印象で、少し遅めのテンポに揺らがない、畝らないリズムで端正なアンサンブルで仕上げたようなものと、期待感がカオスな演奏にいってたために、あまり良いものではなかったか。
もっとも、その分元曲のリズムの本来の姿が出てきていたり、テーマ部の曲としての品位みたいなものが出てきているところはあると思ったが。
本来的には、その端正に響かせたテーマを素材としたアレンジを堪能するべきであり、そのアレンジは、リズム楽器による重厚さではなく管楽器によるアンサンブルの重厚さを前面に出したもので、電気マイルズらしからぬという印象にはなるか。
いずれの曲も、なにがしかのソロが入って、熱い演奏を聴かせるが、元曲の頃以前の語法による演奏という印象が先に立つ。
元曲から、音楽の雰囲気がガラリと変わっていて、それが故に制作した意義は出てきているとは思う。
それそれの楽器の音色がとっても綺麗で、丁寧に奏でられるハーモニーの美しさは、ドロっとした雰囲気を排除して端正なサウンドで再構築しようとしている作者の狙い通りだとは思う。
が、個人的感想としては、同じ譜面を使っても、渋さ知らず が演奏したほうがより面白い演奏になっただろうなと思うのは、冒頭に書いた期待感(の方向性と高さ)が故でしょう。
ベストは、5曲めにしましょう。
Charles Pillow "Electric Miles"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07C5FQL7H/)
本作はタイトルをストレートに書いているくらいに、電気マイルズにストレートに挑戦していることを期待しての購入ってことになります、
当然ながら、その評価に対するハードルは相当高いことが前提になります。
過去にMiles Davisの電気時代の曲を素材にして玉砕している(あるいは凡庸にして評価に値しない)演奏をいくつか経験しておりまして,,。
ここのところそんな孤高の対象に挑戦する逸材が出ていないところに、今回果敢にチャレンジしてきていることも鑑みて、聴いておくべきであろうと判断したのが購入の大きな動機であります。
なもんで、も1回書きますが、その評価に対するハードルは相当高いことが前提になります。
メンツはBigBandを範としながら楽器編成を微妙に調整していて、木管楽器(Sax)を薄めに、金管楽器(Tb,Tp)を厚めにした編成にしていること。
それを前提に、スペゲスにSoprano SaxのDavid Liebmanを入れてバランスをとっている感じ。
Charles Pillow(As,Ss,Fl)、Colin Gordon(As,Ss,Fl)、Luke Norris(Ts,Cl)、CJ Ziarniak(Ts)、Karl Stabnau(Bcl)
Michael Davis(Tb)、Abe Nouri(Tb)、Jack Courtright(Tb)、Gabe Ramos(Tb)
Tony Kadleck(Tp)、Charlie Carr(Tp)、Clay Jenkins(Tp)、Tim Hagans(Tp)
Julian Garvue(P)、Chuck Bergeron(B)、Mike Forfia(B:4,6)、Jared Schonig(Ds)
David Liebman(Ss)
演奏曲はタイトルの通り電気マイルズ時代の楽曲が並ぶ。
1. Pharoah's Dance
2. Bitches Brew
3. Black Satin
4. In a Silent Way
5. Directions
6. Sanctuary
7. Yesternow
8. Spanish Key
実際の演奏ですが、一聴は、ファンク色をごっそり抜いたような印象で、少し遅めのテンポに揺らがない、畝らないリズムで端正なアンサンブルで仕上げたようなものと、期待感がカオスな演奏にいってたために、あまり良いものではなかったか。
もっとも、その分元曲のリズムの本来の姿が出てきていたり、テーマ部の曲としての品位みたいなものが出てきているところはあると思ったが。
本来的には、その端正に響かせたテーマを素材としたアレンジを堪能するべきであり、そのアレンジは、リズム楽器による重厚さではなく管楽器によるアンサンブルの重厚さを前面に出したもので、電気マイルズらしからぬという印象にはなるか。
いずれの曲も、なにがしかのソロが入って、熱い演奏を聴かせるが、元曲の頃以前の語法による演奏という印象が先に立つ。
元曲から、音楽の雰囲気がガラリと変わっていて、それが故に制作した意義は出てきているとは思う。
それそれの楽器の音色がとっても綺麗で、丁寧に奏でられるハーモニーの美しさは、ドロっとした雰囲気を排除して端正なサウンドで再構築しようとしている作者の狙い通りだとは思う。
が、個人的感想としては、同じ譜面を使っても、渋さ知らず が演奏したほうがより面白い演奏になっただろうなと思うのは、冒頭に書いた期待感(の方向性と高さ)が故でしょう。
ベストは、5曲めにしましょう。
Charles Pillow "Electric Miles"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07C5FQL7H/)
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