中牟礼貞則, 南博デュオ(20180901)

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南博さんの本業はピアニストですが、ご本人のhpに書いていた文章がことのほかおもしろく、それらが3冊の書籍になっています。(正確には、パリスはfacebookに書いてました..)
 「白鍵と黒鍵の間に」(https://www.amazon.co.jp/dp/4094085262/)
           (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53793479.html)
 「鍵盤上のU.S.A.」(https://www.amazon.co.jp/dp/4093878544/)
          (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57302800.html)
 「パリス」(https://www.amazon.co.jp/dp/4905447941/)

この最初の本「白鍵と黒鍵の間に」では音楽を生業にすると決意してから米国に行くまでの間のことが書かれており、ちょうどバブル真っ盛りに銀座の高級クラブでの体験を軸にした内容でした。(記憶)
そこに、頻繁に God Father 愛のテーマ を弾かされて辟易したような話が書かれておりまして,,。

そんなのを読んだら、そんな演奏を聴いてみたいと当時、ひそやかに思っていたら、ちょうど10年前のある日、1フレーズだけ余興で弾いてくれたことがありまして、これが個人的にはかなりツボでして..
 "BOZO (20080712)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a54056703.html)

いつの日か、銀座のクラブを再現するライブなんてものがあればいいのにと夢想しておりましたところ約10年の時を経て実現したのが今回のライブでありました。

マスターからの企画提示を南さんが快諾したところまではすんなりだったらしいが、共演者を探すのにちょっと苦労したようだが中牟礼さんがokしてくれて、今回のライブが実現したとのこと。

しかも、中牟礼さんと南さんの共演はこれが初めてだそうです。

中牟礼貞則(G)、南博(P)


20時を10分も過ぎたところから、南さんのMC(本の話、当時の逸話など)を曲ごとに挟みながらの演奏。

演奏した曲は以下の通り。
1st set
Misty
Love Theme from The Godfather)
The Girl from Ipanema
Tenderly

2nd set
Stardust
My Way
Two Degrees East Three Degrees West(John Lewis)
Softly As In a Morning Sunrise

Encore
On Green Dolphin Street

曲の大半は、誰もが聴き知った名曲で、南さんもMCで
 「弾くのは食傷していたがあらためて弾くととても良い曲であることをあらためて認識した」
と言っていたが、曲のクオリティが高く、それを名手2人が料理していく。
しかも今回の企画が企画なので、テーマを崩さず、アドリブも曲の雰囲気を崩さずそれでいて両者の個性もしっかり出てくるような演奏は、これは鳥肌もんでありました。

演奏時間は、両セットとも40分程度と短めではありましたが、濃密な演奏を堪能させていただきました。

次回、この2人のライブの日程は決まっていますが、こんな選曲での演奏は絶対に望めません。
今回逃した人は、思いっきり悔しがってください(笑)

後から聴いたんですが、中牟礼さんは当時こういう仕事は一切していなかったそうです。

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