Mike DiRubbo "Live at Smalls"

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ここのところすっかりリリースペースが落ち着いてしまっているSmalls Liveレーベルからリリースされている"Live at Smalls"シリーズでありますが、それでも忘れたころにリリースされ、忘れたころに日本に入ってくるような状況になっています。

直前の紹介は、本年4月の
 Trio Stonk "Live at Smalls"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64480869.html)
でありました。

この"Live at Smalls"シリーズを、ひと通り聴いておりまして1つブログを作って、そこに(ほぼここに書いてある文章のままですが)順番にまとめて保管してあります。
 「Live at Smalls」を一望できる記録 http://live-at-smalls.blog.jp/

本作は、個人的には初聴きになるMike DiRubboのカルテットで、Brian Charette、Ugonna Okegwoと
知った名前が参加しているもの。
Mike DiRubbo(As)、Brian Charette(P)、Ugonna Okegwo(B)、Jongkuk Kim(Ds)

演奏曲は、John Abercrombieの6と、残りはMike DiRubboのオリジナルという構成。
1. Hope
2. Details
3. A Blues
4. Moving In
5. Pent-Up Steps
6. As It Stands
7. Archangel

録音があまりよろしくなく、全体的にモコっとした音で録られていることと、ドラムのタムの音だけが異様に目立ってそこがちょっと耳障りに感じる。

1曲めの速めの4ビートでのウォーキングにブリブリ吹きまくるサックスのSheets of Soundなブローが格好良い
2曲めのあっさりした8ビートのリズムに濃いめのアルトサックスが乗るバランスもちょっと面白い。
5曲めのキメのフレーズがcousin mary の引用ぽかったり、アルトだけどJohn Coltraneを意識していることを如実に感じる場面。

録音のクセからやかましく聴こえるドラムがでしゃばらないスローな6曲めが、ピアノ、ベース、サックスのバランスが良く聴いてて一番安心感があるか。

Brian Charetteの実際は多いのに少なめに感じさせる音数でのソロ、そんな技を使っての出しゃばり過ぎない塩梅でのバッキングとか、こういうのはセンスの良さなんだろうなと感じさせる。
単純じゃない単純ウォーキングもさることながら、メロディアスなリズムを進化させてのバッキングもまた
格好良いUgonna Okegwoのベース。

Mike DiRubboのサックスは、巷の情報を見るとJackie McLeanからの影響を本人も語っているようだが、前述の通りここでの演奏はJohn Coltraneからの影響をより強く感じるような印象で、Sheets of Sound的あるいは多少のスピリチュアルな感触を持った演奏を聴かせる。

ベストは7曲めでしょう。

Mike DiRubbo "Live at Smalls"(http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1007665561)

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