ai kuwabara "To the end of this world"
桑原あいの新作です。
過去の作品は、トリオでの演奏のものが大半で、下記5作が出ています。
"From Here To There"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61449684.html)
"Sixth Sense"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61934350.html)
"The Window"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62659308.html)
"Love Thema"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63152665.html)
"Somehow,Someday,Somewhere"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64062389.html)
1作だけ、デュオがありまして、石若駿との演奏でありました。
"Dear Family" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64348943.html)
本作は、大人数での初のアルバムで、そういう意味ではエポックメイキングな作品と言えそう。
メンツは以下の通りで、2つのトリオに他の楽器が入るものと異なる編成とが混然としている。
桑原あい(P, Key)、鳥越啓介(B)、千住宗臣(Ds)、織原良次(B)、山田玲(Ds)
吉田沙良(Vo)、
梶谷裕子(Vln)、石亀協子(Vln)、菊地幹代(Viola)、徳澤青弦(Cello)
武嶋聡(As,Ts,Fl)、Ben Wendel(Ts)
桑原のオリジナルが7曲、その他3曲で全部で10曲。
1. Opening-1
2. MAMA
3. Mother Sea
4. The Error
5. When You Feel Sad
6. Improvisation XV -Hommage a Edith Piaf-
7. Maria
8. 919
9. Love Me or Leave Me
10. To The End Of This World
美意識の高いピアノソロから、トリオに移ったところで、おもむろにフルートがテーマを演奏する、美旋律系でありながらちょっとダイナミックな1曲め。
ベースが鳴った直後にラップな声がする、冒頭からどっぷりのラップ(日本語)の2曲め。
個人的に、どうしてもジャズを聴く耳でラップを聴くことに拒否感(嫌悪感かもw)を抱いてしまうので基本的な好印象ではないが。
桑原のピアノのテイストとラップとの間にそう隔絶感はないと思うが、それでもラップのバックで演奏するよりは、間奏での即興という位置付けでラップとピアノが分離した演奏が主体。
後半では音が厚くなって対等な立場での競演みたいにはなるが一体感のある演奏とは言い難いか。
サックスの入った1ホーンカルテットの4曲め。
早めの4ビートで最近のハードバップ然とした演奏は全体としては格好良い演奏にはなっている。
が、桑原に注視して聴いていると、バッキングはコード弾きを主体にしたもので、中程の即興から以降こそ熱く盛り上がってくるが、良くも悪くも勢いはあるが粗めの演奏って印象で、全体としては主役がサックスになっているように聴こえる。
エレピで伴奏をつけるポップな吉田のボーカル(英語)の入る5曲め、ほとんど弦楽四重奏な6曲め、アルコ弾きのベースとピアノのデュオの7曲め、ピアノトリオの8曲め,10曲め
アコピで伴奏するブルージーでがっつりとしたジャズボーカル感満載の9曲め。
どっぷりとジャズボーカルを聴かせる吉田の音源はこれが初かも。
と、散文的に文章を書きながら何度か聴いていて、このアルバムは、桑原にとってトリオの3人だけでの演奏ではないが故にピアノが常に主役でなくとも良いという意識があったような気がして、大半において前面には出ずにバンマス的な立ち位置で臨んでいるんじゃないかと感じられる。
曲単位では良い演奏のものもあるが、ピアノが前面に出ない分、自身の役回りの自由度からか気楽いろんなスタイルの曲を齧ってみたように、ラップから、ボーカル、クラシックと散漫な内容になってて、個人的には落ち着かない。
実力がうんぬんというよりは、個人的嗜好と合わなくなってきているんでしょう。
ベストは、がっつりとした吉田のジャズボーカルが聴ける9曲めにつきるでしょう。
"To the end of this world" ai kuwabara(https://www.amazon.co.jp/dp/B07DKS65GS/)
過去の作品は、トリオでの演奏のものが大半で、下記5作が出ています。
"From Here To There"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61449684.html)
"Sixth Sense"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61934350.html)
"The Window"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62659308.html)
"Love Thema"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63152665.html)
"Somehow,Someday,Somewhere"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64062389.html)
1作だけ、デュオがありまして、石若駿との演奏でありました。
"Dear Family" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64348943.html)
本作は、大人数での初のアルバムで、そういう意味ではエポックメイキングな作品と言えそう。
メンツは以下の通りで、2つのトリオに他の楽器が入るものと異なる編成とが混然としている。
桑原あい(P, Key)、鳥越啓介(B)、千住宗臣(Ds)、織原良次(B)、山田玲(Ds)
吉田沙良(Vo)、
梶谷裕子(Vln)、石亀協子(Vln)、菊地幹代(Viola)、徳澤青弦(Cello)
武嶋聡(As,Ts,Fl)、Ben Wendel(Ts)
桑原のオリジナルが7曲、その他3曲で全部で10曲。
1. Opening-1
2. MAMA
3. Mother Sea
4. The Error
5. When You Feel Sad
6. Improvisation XV -Hommage a Edith Piaf-
7. Maria
8. 919
9. Love Me or Leave Me
10. To The End Of This World
美意識の高いピアノソロから、トリオに移ったところで、おもむろにフルートがテーマを演奏する、美旋律系でありながらちょっとダイナミックな1曲め。
ベースが鳴った直後にラップな声がする、冒頭からどっぷりのラップ(日本語)の2曲め。
個人的に、どうしてもジャズを聴く耳でラップを聴くことに拒否感(嫌悪感かもw)を抱いてしまうので基本的な好印象ではないが。
桑原のピアノのテイストとラップとの間にそう隔絶感はないと思うが、それでもラップのバックで演奏するよりは、間奏での即興という位置付けでラップとピアノが分離した演奏が主体。
後半では音が厚くなって対等な立場での競演みたいにはなるが一体感のある演奏とは言い難いか。
サックスの入った1ホーンカルテットの4曲め。
早めの4ビートで最近のハードバップ然とした演奏は全体としては格好良い演奏にはなっている。
が、桑原に注視して聴いていると、バッキングはコード弾きを主体にしたもので、中程の即興から以降こそ熱く盛り上がってくるが、良くも悪くも勢いはあるが粗めの演奏って印象で、全体としては主役がサックスになっているように聴こえる。
エレピで伴奏をつけるポップな吉田のボーカル(英語)の入る5曲め、ほとんど弦楽四重奏な6曲め、アルコ弾きのベースとピアノのデュオの7曲め、ピアノトリオの8曲め,10曲め
アコピで伴奏するブルージーでがっつりとしたジャズボーカル感満載の9曲め。
どっぷりとジャズボーカルを聴かせる吉田の音源はこれが初かも。
と、散文的に文章を書きながら何度か聴いていて、このアルバムは、桑原にとってトリオの3人だけでの演奏ではないが故にピアノが常に主役でなくとも良いという意識があったような気がして、大半において前面には出ずにバンマス的な立ち位置で臨んでいるんじゃないかと感じられる。
曲単位では良い演奏のものもあるが、ピアノが前面に出ない分、自身の役回りの自由度からか気楽いろんなスタイルの曲を齧ってみたように、ラップから、ボーカル、クラシックと散漫な内容になってて、個人的には落ち着かない。
実力がうんぬんというよりは、個人的嗜好と合わなくなってきているんでしょう。
ベストは、がっつりとした吉田のジャズボーカルが聴ける9曲めにつきるでしょう。
"To the end of this world" ai kuwabara(https://www.amazon.co.jp/dp/B07DKS65GS/)
この記事へのコメント