Julian Lage "Gladwell"

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Julian Lageの2つめのリーダー作で、2011年にリリースされたもの。
個人的には、この次にリリースされたFred Herschとのデュオ作から買い始めて、
 "Free Flying"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62298826.html)
以降は全部買いが続いています。
 "Avalon" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62997135.html)
 "Room"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63039046.html)
 "Worlds Fair"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63176499.html)
 "Arclight"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63754647.html)
 "Mount Royal"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64075847.html)
 "Modern Lore"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64433495.html)

本作は、ちょっと前に音源を借りたものでようやく聴くことができました。

メンツは、リーダーのギターに管1、弦1を従えた変則的なクインテット編成
Julian Lage(G)、Aristides Rivas(Cello)、Dan Blake(Melodica, Ts)、Jorge Roeder(B)、Tupac Mantilla(Ds, Per)

演奏曲は以下の通り。Julian Lageのオリジナルは9曲とのこと。
1 233 Butler
2 Margaret
3 Point the Way
4 However Blake
5 Freight Train
6 Cathedral
7 Listening Walk
8 Cocoon
9 Autumn Leaves
10 Iowa Taken
11 Listen Darkly
12 Telegram

いかにもPat Methenyな雰囲気たっぷりの?き鳴らしに、リフのギターから、管が入り、弦が入り、音の厚みが増すとジャズらしからぬアンサンブルを感じさせるサウンドに変化する。

ギターが奏でる主旋律は、ブルーグラス調のバンジョーを彷彿とさせるような乾いた音色で、こんなところがJulian Lageらしさが出ていて好感触。
後半ではセリフとか背景音が入って映画のサントラな気配まで盛り込んだてんこ盛りな1曲め。

以降、1~3分台の小品(3,5,6,8,9,11)を挟みながら本編があるようなアルバム構成。
その小品が、ギターソロで奏でられる、クラシック調、フラメンコギター調、ブルーグラス調、枯葉といった演奏で、これが表現の幅が広く、表情豊かに滋味あふれる演奏で、聴いててとても楽しい。

残りの6曲が本来の本編ということになると思うが、カントリー調、ブルーグラス調をそこはかとなく感じる曲調で、これはJulian Lageの本人の嗜好に純粋に則ったものということでしょう。
Julian Lageのギターを前面に出して、それを補完するようにサックスが入ってくるようなサウンドで、よくアレンジされたバランスの良い演奏ではあるが、はっきりいってギター以外は脇役以外のなにものでもないような印象。

ベストは、最短の11曲め。この凝縮感は尋常じゃない。


Julian Lage "Gladwell"(https://www.amazon.co.jp/dp/B004NQZUHK/)

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