Wayne Shorter "Emanon”
Wayne Shorterは1933年生まれでこのアルバムがリリースされたときの年齢が85才、録音は2016年らしいので、いずれにしても80才を超えてサックスを演奏しようって気力と体力に唖然とする。
前作が、2013年の"Without A Net"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61804493.html)なので、5年ぶりの作品ではあるが、5年前でも80才だからそれでも恐ろしい。
本作は、オリジナルカルテット+オーケストラで1枚、ロンドンでもカルテットのライブで2枚という構成の3枚組のCDに、書籍(ウェイン・ショーターとモニカ・スライの原作、ランディ・デバークのイラストで構成されたグラフィックノベル)がセットになった作品で、価格が国内盤で¥12,960-という高額なもの。
個人的には、輸入盤で多少は安価に入手しているが、それにしても音源だけで良いからもっと安くしろという誰かのつぶやきを見たが、まったくその通りだと思う次第。
でも、これが最後(Wayne Shorterの生涯最後か、自分が買う最後かはあるが)と思って、エイッと購入を決めています。
さらに、10年以上不動の(しかも実力者揃い)メンバーでオリジナルカルテットを維持しているのも、凄いことだと思う。
これで毎年ライブもやっていたとしたら、もの凄いと思うが、果たして。。
かくいうメンツは以下の通り。本作は
Wayne Shorter(Sax)、Danilo Perez(P)、John Patitucci(B)、Brian Blade(Ds)
Orpheus Chamber Orchestra(Disc1)
演奏曲は以下の通り。
Disk1 The Wayne Shorter Quartet With Orpheus Chamber Orchestra
01 Pegasus
02 Prometheus Unbound
03 Lotus
04 The Three Marias
Disk2 The Wayne Shorter Quartet Live In London
01 The Three Marias
02 Lost And Orbits Medley
Disk3 The Wayne Shorter Quartet Live In London
01 Lotus
02 She Moves Through The Fair
03 Adventures Aboard the Golden Mean
04 Prometheus Unbound
[Disc1]
これまでのWayne Shorterのサウンドの、しっかりと延長上にあるサウンド。
Wayne Shorterのいつものあの音にあのフレーズのサウンドに、音の骨格にあたる部分のさらにインパクトの強いところにオーケストラの音の厚みを加えたようなサウンド。
元々大仰な雰囲気を持った曲に輪をかけて大仰にしたような、壮大な雰囲気を醸し出してすらいる。
昨今の不動のメンバーでのWayne Shorterの曲と演奏が固有の個性を発揮しており、それはこのディスクでも一切削がれていないので、とっても濃いWayne Shorterワールドが作り上げられている印象。
Wayne Shorterは80才越えとは思えないこれまでと変わらぬ印象の演奏をしていることに驚愕する。
[Disc2]
これまでのWAYNE SHORTERの演奏より、よりシリアスでスピリチュアルな作風。
ビート感はほぼ感じられず、ドラムはほぼ音を出さず、ベースが前面に出て目立つ場面もほとんどなし。
ピアノとサックスの精神的な交歓のような演奏が延々と続く、と言った風情の演奏。
しかも、Wayne Shorterの音がかすれている部分が多く、年齢相応な衰えすら垣間見えるという聴き続けるのにちょっと精神力がいるかも。
もっとも不協和音とかノイジーなサウンドではないので、自分の聴きたいフレーズまで聴き流すような体制
でいければ良いわけであります。
そんな長丁場2曲のDisc2。
[Disc3]
Disc2に比べると、スピリチュアルな気配は少し減じていて、Wayne Shorterのこれまでのアルバムを聴いている身にも違和感をあまり感じずに聴けるサウンド、Wayne Shorterのアルバムらしいサウンドに戻っているような印象。
シリアスな中にもドラマチックな展開が入ってくる、ドラムが前に出てくる頻度が高めになりリズム感が出てきている。
1曲がそう長くなく、曲が終わって拍手があるところも、多少は聴き易いサウンドになっていると言えそう。
ベストは、Disc3の3曲め。この中では、いわゆるWayne Shorterサウンドが爆裂している曲で。
Wayne Shorter "Emanon"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07F83JPSF/)
前作が、2013年の"Without A Net"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61804493.html)なので、5年ぶりの作品ではあるが、5年前でも80才だからそれでも恐ろしい。
本作は、オリジナルカルテット+オーケストラで1枚、ロンドンでもカルテットのライブで2枚という構成の3枚組のCDに、書籍(ウェイン・ショーターとモニカ・スライの原作、ランディ・デバークのイラストで構成されたグラフィックノベル)がセットになった作品で、価格が国内盤で¥12,960-という高額なもの。
個人的には、輸入盤で多少は安価に入手しているが、それにしても音源だけで良いからもっと安くしろという誰かのつぶやきを見たが、まったくその通りだと思う次第。
でも、これが最後(Wayne Shorterの生涯最後か、自分が買う最後かはあるが)と思って、エイッと購入を決めています。
さらに、10年以上不動の(しかも実力者揃い)メンバーでオリジナルカルテットを維持しているのも、凄いことだと思う。
これで毎年ライブもやっていたとしたら、もの凄いと思うが、果たして。。
かくいうメンツは以下の通り。本作は
Wayne Shorter(Sax)、Danilo Perez(P)、John Patitucci(B)、Brian Blade(Ds)
Orpheus Chamber Orchestra(Disc1)
演奏曲は以下の通り。
Disk1 The Wayne Shorter Quartet With Orpheus Chamber Orchestra
01 Pegasus
02 Prometheus Unbound
03 Lotus
04 The Three Marias
Disk2 The Wayne Shorter Quartet Live In London
01 The Three Marias
02 Lost And Orbits Medley
Disk3 The Wayne Shorter Quartet Live In London
01 Lotus
02 She Moves Through The Fair
03 Adventures Aboard the Golden Mean
04 Prometheus Unbound
[Disc1]
これまでのWayne Shorterのサウンドの、しっかりと延長上にあるサウンド。
Wayne Shorterのいつものあの音にあのフレーズのサウンドに、音の骨格にあたる部分のさらにインパクトの強いところにオーケストラの音の厚みを加えたようなサウンド。
元々大仰な雰囲気を持った曲に輪をかけて大仰にしたような、壮大な雰囲気を醸し出してすらいる。
昨今の不動のメンバーでのWayne Shorterの曲と演奏が固有の個性を発揮しており、それはこのディスクでも一切削がれていないので、とっても濃いWayne Shorterワールドが作り上げられている印象。
Wayne Shorterは80才越えとは思えないこれまでと変わらぬ印象の演奏をしていることに驚愕する。
[Disc2]
これまでのWAYNE SHORTERの演奏より、よりシリアスでスピリチュアルな作風。
ビート感はほぼ感じられず、ドラムはほぼ音を出さず、ベースが前面に出て目立つ場面もほとんどなし。
ピアノとサックスの精神的な交歓のような演奏が延々と続く、と言った風情の演奏。
しかも、Wayne Shorterの音がかすれている部分が多く、年齢相応な衰えすら垣間見えるという聴き続けるのにちょっと精神力がいるかも。
もっとも不協和音とかノイジーなサウンドではないので、自分の聴きたいフレーズまで聴き流すような体制
でいければ良いわけであります。
そんな長丁場2曲のDisc2。
[Disc3]
Disc2に比べると、スピリチュアルな気配は少し減じていて、Wayne Shorterのこれまでのアルバムを聴いている身にも違和感をあまり感じずに聴けるサウンド、Wayne Shorterのアルバムらしいサウンドに戻っているような印象。
シリアスな中にもドラマチックな展開が入ってくる、ドラムが前に出てくる頻度が高めになりリズム感が出てきている。
1曲がそう長くなく、曲が終わって拍手があるところも、多少は聴き易いサウンドになっていると言えそう。
ベストは、Disc3の3曲め。この中では、いわゆるWayne Shorterサウンドが爆裂している曲で。
Wayne Shorter "Emanon"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07F83JPSF/)
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