Duane Eubanks "Live At Smalls"

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ほとんどライフワーク的に買い続けている"Live at Smalls"シリーズではありますが、聴ける分はひと通り聴いておりまして1つブログを作って、そこに(ほぼここに書いてある文章のままですが)順番にまとめて保管してあります。
 「Live at Smalls」を一望できる記録 http://live-at-smalls.blog.jp/

本作は、Kevin Eubanks, Robin Eubanks等とミュージシャンの兄弟のいるEubanks一族の1人であるDuane Eubanksがリーダー。
彼の名前はこれまで知りませんでしたが、彼を知れたのは、この"Live At Smalls"レーベルを全部買いしていたおかげと言えるでしょう。
1969年生のもうすぐ50才ということですが、これが4枚めのリーダー作

メンツは、2管のクインテットで、ピアニストが2人クレジットされているのは2つのライブからの音源ということでしょう。
Duane Eubanks(Tp)、Robin Eubanks(Tb)、James Hurt(P:1,5,6)、Anthony Wonsey(P:2,3,4,7)、Gerald Cannon(B)、Chris Beck(Ds)

演奏曲は、自身のオリジナルが2曲、兄Robin Eubanksのオリジナルが1曲に、Horace Silver、Henry Mancini、Gerald Cannon、Turner Laytonで
全部で7曲
01 Silver's Serenade
02 Brainfreeze
03 Victory
04 Dreamsville
05 The Grewming Master
06 Little G's Walk
07 After You've Gone

Jazz Messengerのようなハードバップの王道的なテンポの4ビートを中心に、ラテン、バラードを交えた、このあたりを演奏する面々としては典型的なライブ進行で構成されたアルバム。
"Live At Smalls"レーベルのおそらく本来の目的であるNYで日常的に演奏されているであろうオーソドックス系のサウンド。
それが故に良い意味で安心して聴いていられる

このアルバムについては、2管が金管楽器だからか、フロント2本の音の重なりの馴染み具合が良いようで、それが聴いていて音の繋がりの良いサウンドになっている印象。

Tpは、ミュート等も使わず、ハイノートや速さ等のテクニックに頼らずに創造性豊かなフレーズで攻めてくる。
Tbは少し歪ませた音を混ぜ込んでテクニックで攻める所作が出ているが、個人的には、全体のサウンドの傾向からも正統にパワーで押し切ってもらいたかったところ
ピアノが、実は良い仕事をしていて、クレジットが2人記載してあり、どの曲が誰の演奏か不明ではあるが、センスの良いというほどではないがちょっと聞き耳を立てたいようなバッキングに、いずれの曲もたっぷりとソロのスペースがありゴッツリしたソロを聴かせる。

こういうハードバップな4ビートは体に染み付いているんでしょう、リズム陣もきっちりとノリノリの演奏を繰り広げる。
いずれにしても、多彩かつディープなNYのジャズの一片を切り取っているという意味では、価値を失わない作品でありレーベルではあるというのは間違いのないところ。

ベストは、2曲めで

Duane Eubanks "Live At Smalls" (https://diskunion.net/jazz/ct/detail/1007723847)

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