Aaron Parks "Little Big"

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Aaron Parksの前作はECMレーベルからで、ここ最近の傾向では、ECMからリリースするとその後もECMからのリリースが続くことが多いが、Aaron Parksは本作をropeadopeというマイナー?レーベルからのリリースとしている。
その心境の変化が非常に気になるところであるが、ミュージシャン側からのECMレーベルの神格化がひと段落したということであれば、個人的にはちょっといい方向に向いている(ECMはサウンドカラーが良くも悪くも一貫しているところが。。)と思いつつ、でも入手にはかなり苦労しているので、諸手を挙げて歓迎とも言い難いのではありますが..。

本作のメンツはギターを入れたカルテットで、この構成は"Invisible cinema"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a55448119.html)以来ということになりそう。
ただし、メンツは知らない人だらけで、調べていないが、新進のレーベルで若手を起用することで費用を抑えて作成したのか、はたまた現代的サウンドへの指向を進化したということなのか、その両方の可能性も否定できないが..。
Aaron Parks(P)、Greg Tuohey(G)、David Ginyard(B)、Tommy Crane(Ds)

演奏曲は15曲とてんこ盛りで、4,5分の曲が多めだが、1分、2分台の曲も含まれる。すべてオリジナル。
01 Kid
02 Small PlanetNot Available
03 The Trickster
04 Professor Strangeweather
05 Lilac
06 Aquarium
07 Digital Society
08 Siren
09 Mandala
10 Hearth
11 The Fool
12 Bells
13 Rising Mind
14 Good Morning
15 Doors Open

8ビート基調のちょっと疾走感を感じるようなコンテンポラリー系のピアノトリオにギターが乗っかってくるような曲。
ピアノトリオを中心にした演奏にギターが程よく混ざり込んでくるような曲。
そんなサウンドが中心になって、全体に、クールで洗練された格好良さを感じさせる曲が並ぶ。
そんな演奏の中で、各人のセンスの良さと絶妙なバランス感覚で成り立っているサウンドの素晴らしさが光る。

そう目立つわけではないが、痒いところに手が届くような絶妙なサウンドを叩き出すドラム。
同じく派手な立ち回りをするわけではないがキリッと締めてくるような低音を奏でるベースともども音楽の骨格をつくりあげる。
Greg Tuoheの攻めの姿勢を崩さないギターもさることながら、Aaron Parkの要所で決めてくるセンスの良い合いの手の格好良さ。
中間部の数曲ではエレピを弾いて音色をギターに寄せて、よりメロディ楽器の親和性のあるサウンドを聴かせる。
どこをとっても、やるなぁと思わせるようなサウンドに唸らされる。

ベストは、2曲めにします。


Aaron Parks "Little Big"(https://www.amazon.com/dp/B07HBYW9YC/)

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