"Miki" Miki Yamanaka

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兵庫県出身でNYで活動をしている人らしいが、これが初リーダー作で良いと思います。
(実際は、本人のサイトに、ダウンロードだけの3曲だけってアルバムの記載があるが)プロフィールを読むと、smallsジャズクラブでの演奏頻度が相当高いようだが、"Live at Smalls"(http://live-at-smalls.blog.jp/)レーベルでは、名前をみたことがないのが..

この盤もリーダーが日本人ってんで聴いてみようと思ったのが大いなる動機ではあるが、メンツの良さも大いなる購買意欲には繋がっている。
そんなメンツは以下の通りと、実はなかなか豪華です。
Miki Yamanaka(P)、Steve Nelson(Vib)、Orlando Le Fleming(B)、Bill Stewart(Ds)


演奏曲は、8曲のオリジナルと、Thelonious Monkとその他1曲という構成。
01 Mr. Pancake
02 Eyes
03 Monk's Dream
04 Sea Salt
05 Stuffed Cabbage
06 Book
07 A Fake Hero
08 For All We Know
09 Wonder
10 what About Food


4ビート、8ビートのちょっとコンテンポラリ色を感じさせる現代的なサウンドで、あまり激しくないがノリの良さを見せる演奏を聴かせる。

1曲めが、テーマ直後にベースソロという展開にちょっと驚く。
普通だったらピアノがリーダーなんだからと思うが、意表を突かれる。
きっと、共演を希望していたOrlando Le Flemingに敬意を表しているんでしょう。
その後のVibとPの短めのソロの応酬が格好良く、テンションが上がる。
が、ここもSteve Nelsonと主役を分かち合うことで敬意を表していると推測する。

Orlando Le Flemingが、最初のソロをとっているのに呼応するように、バッキングからフロントでの即興と自身の表現力を最大に発揮して印象的なフレーズを連発していてこのアルバムのなかでの大きな存在感を出している。

リーダーのMiki Yamanakaは、粒立ちの良い打鍵でも優しさを感じさせるような音色で、女性らしい元気の良さを見せるようなピアノ。
リーダーであるからと必要以上に前面にしゃしゃり出ることはなく、程よくメンバーを立てているところがまた好感触。

Steve Nelsonは、テーマこそ曲によっては前面での演奏を聴かせているが、バッキングで印象的な演奏を見せることはほぼ皆無。
ソロの場面になるとおもむろに現れて、その瞬間にその場をかっさらって行くような、そんな印象を感じさせる演奏。

全体に柔らかなテンションの中、しっかり演奏を締めていくようなドラミングは、Bill Stewartの真骨頂と言えるでしょう。

ベストは1曲めで良いと思います。


"Miki" Miki Yamanaka(https://www.amazon.co.jp/dp/B07DPGVPZM/)

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