"People Of The Sun" Marcus Strickland

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Marcus Stricklandのリーダー作は、"TWI-LIFE"名義だと2016年の"Nihil Novi"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63763192.html)、2006年の"TWI - LIFE"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a55621154.html)の2作が出ているが、それ以外でも2011年の"Triumph of the Heavy Vol.1/2"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60955970.html)(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60952619.html)と、これまであまりリーダー作に恵まれた状況とも言い難いものがあった。
が、前作からBlueNoteレーベルからのリリースになっているので、世間的にも実力が認められ、本格的な進撃が始まっているんだろうなと思わせる。
2017年のBlue Note All-stars(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64324050.html)とか2018年のChristian Mcbrideの近作(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64707632.html)等いろいろなアルバムに参加していることからも快調に進撃していることをうかがわせる。

Twi-Lifeと名乗っているが、過去作と特にメンツに共通性があるようには見受けられず、本作はカルテット編成にゲストたくさんという感じのクレジットでした。
Marcus Strickland(Sax,Bcl)、Mitch Henry(Key,Org)、Kyle Miles(B)、Charles Haynes(Ds)
GUEST
Bilal(Vo:4)、Pharoahe Monch(Lylics:4)、Greg Tale(Oration:4)
Akie Bermiss(Vo:6)、Jemaine Holmes(Vo:10)、Keyon Harrold(Tp:6,10)、Weedie Braimah(Per:1,2,6,10,11)

演奏曲は、共作を含むMarcus Stricklandのオリジナルで占められています。
01 Lullaby feat. Weedie Braimah
02 Timing
03 People Of The Sun feat. Mitch Henry
04 On My Mind feat. Bilal, Pharoahe Monch, and Greg Tate
05 Relentlessness
06 Marvelous feat. Akie Bermiss
07 Black Love
08 Build
09 Make Sure To Return
10 Aim High feat. Jermaine Holmes
11 Spirit Of The Music

演奏を主体としたトラックに関して言えば、ドロンとした低音の最近のブラックミュージック的なものも含まれるが8ビート系のハードな演奏が中心となっている。
そんなサウンドにMarcus Stricklandらしいゴリッとしたサックスを楽しむことができているという認識で、個人的満足度も高い。

ただ、ボーカルが入る曲とか、演奏以外の部分(これも演奏の一部だと言われれば反論はしませんが)も
昨今のブラックミュージックの流行りにしっかり乗っかっているのも事実。
人声を多用して、歌詞のあるしっかりした歌唱から、声を楽器として使うボイスだけでなく、演説みたくしっかり話しているパートもあり、パトカーのサイレン音(これも流行り音だと思う)もお約束然と入っていくる。

自分も含めて楽器演奏を主体としたジャズの演奏を楽しみたいクチには、不満の種にも…。
が、そんなパートにうんざりしてくると、ガッツリとした演奏が入ってきて溜飲を下げる。
そんな感じでアルバムが終わるような塩梅。

ベストは、8曲めにします。

"People Of The Sun" Marcus Strickland(https://www.amazon.co.jp/dp/B07H5VVJ97/)

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