Gradate(20190322)
"STEEP SLOPE"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63342279.html)
"はしごを抱きしめる"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64675267.html)
松井宏樹君というサックス奏者のリーダーバンドで、ドラム、ベースが良く聴いている2人。
リーダーのサックス奏者だけが、ほぼ初聴き(実際は井上銘のCDに1曲だけ入っていた)ということになります。
そんなメンツは以下の通り。
松井宏樹(Sax)魚返明未(P)落合康介(B)吉良創太(Ds)
このバンドは、リーダーの松井宏樹のオリジナル曲だけを演奏するバンドとのこと。
定刻から10分も過ぎたところで開演。
1st setで6曲、2nd setが7曲くらいだったと思うが、バラードから中低速くらいの曲が多めの印象で、嗜好としてはこっちに重きを置いているんじゃないかと推測
もっとも、しっかりと盛り上がる曲、盛り上げるべきところでは、しっかりがっつりとした演奏になるので、聴いていて高揚感もしっかり感じられる
今回、一番の目当てである魚返明未のピアノは、速いフレーズから、ガツガツぶっ叩く奏法から、不協和音的な和音もしっかりと対応して、多彩な表現力を感じさせるピアノを聴かせる。
特に速いフレーズに強みがあるんだと思うが、中低速くらいの曲でもソロになると速い指さばきを見せてくることがある。
期待以上に聴かせるピアノで満足度が高い
今回、初聴きの松井宏樹は、アルトとソプラノというちょっと珍しい2本使いで、大半の曲ではアルトを使い、1st、2ndとも1曲づつでソプラノを使っていたはず。
(良い意味で)多少粗さのある音色を交えながら、それでも特殊なテクニックはほとんど使わず、ストレートにかつ淀みなく朗々と即興フレーズをつぐんでいく清々しさが、なんとも気持ち良い。
吉良は、ここでは細かい技を使ってニュアンスをコントロールするというよりは、おおらかなリズムでバンドのノリを重視したようなドラミングという印象。
このドラムも個人的には安心できるサウンドになってきている。
今回、特に調子良さそうだったのが落合のベースで、開演直前、幕間と、きめ細かなチューニングをしていたが、実際の演奏は、軽くノリ良く気持ち良さそうに演奏していて、心地良い低音を撒き散らしていた。
終演後の拍手がすぐ止んでしまったのでアンコールはなし。
それでも、1stが60分弱、2ndが70分くらいにはなるんじゃないかという長尺だったので文句はありません。
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