Morten Haxholm "Vestigium"

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Morten Haxholmはデンマーク出身のベーシストで、前作が2013年に出てまして、Jonathan KreisbergとAri Hoenigは同じで、saxが数曲ゲストで入る構成は同じようです。

 "Equilibrium"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61968915.html)
もっともピアニストは前作ではいませんでしたが..

もうちょっと調べたら(http://mortenhaxholm.com/music/)、これが6枚めのアルバムで同じメンツでもう1枚アルバムが存在することと、他のアルバムではLage Lund、Seamus Blakeが入ったものがあることは判ったが、どうやら日本には入っていなさそう。

実は、前作"Quintessence of Dust"(https://www.amazon.com/dp/B07KSJS3RP/)の存在はすっかり見逃していて、Jonathan Kreisberg好きとしては買うべき作品であることは試聴すればあきらかではある。
ところが、この文章を書きながら売ってるところを探しているが見つからず。売切でなくリストされてないのでCDでの販売はなかったのかも..。

かくいうメンツは以下の通り。
Morten Haxholm(B)、Jonathan Kreisberg(G)、Ari Hoenig(Ds)、Nikolaj Hess(P)
Frederick Menzies(Sax:2,4,6)

3曲めがjohn Coltraneで8曲めがArthur Altmanで、他は共作含むMorten Haxholmのオリジナルで全部で8曲。
01 Occam's Razor
02 Vestigium
03 Central Park West
04 Leviathan
05 Obviate
06 Deep Sea Explorer
07 A World Without End
08 All or Nothing at All

少しだけダークな気配を感じさせるコンテンポラリ作といった印象。

Jonathan Kreisbergのギターを全面的にフィーチャーしており、いずれの曲でも印象に残るような演奏を聴かせている。

ピアノは、ソロもしっかりあり、2曲めとかがっつりとしたソロを聴かせるが、控えめなバッキングでギターを立てていることが多い印象。

ベースのMorten Haxholmがリーダーではあるが、あまり前面に出てきて主張をしてくるタイプではなく、音色もそう硬質ではなく主張は弱い印象で、役割としては全体をまとめていくことに徹しているか。

ここってところでバシーンと打ち鳴らすシンバル、カツっと決めるスネア、センスの良い演奏で、全体を締め、全体を鼓舞し、全体を煽るドラム。
Ari Hoenigはなんだかんだやっぱり只者ではない。

Frederick Menziesのサックスは明るめの音色で、ダークな雰囲気が重くなり過ぎないような効果がある。
3曲と少なめな起用ではあるが、これが良い塩梅。

8ビート4ビートを使い分け、とても現代的でありながら地に足のついた演奏を楽しませてくれる。

ベストは、1曲めにします。

Morten Haxholm "Vestigium"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07G5QK6BX/)

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