本田珠也トリオ (20190419)

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佐藤、須川、本田のトリオは、
2017年1月にライブを見てまして(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64010940.html)。
その後、ICTUS Trio名義でアルバムが出る告知があり、その直前のライブ(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64371413.html)も見ております。
で、直後にリリースされたアルバム(購入はライブの当日)もしっかり聴いて(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64398605.html)ます。
が、この3人。諸々非常に多忙であるようで3人が揃うのは年に数回あるかないか..。
そんな中、昼ピの出演情報を見つけまして、休みをとれるようしっかりと算段をとって当日を待っていた次第であります。

開場20分前くらいについて、10人弱待ち。開場時間には、これまでの昼ピでは見たことのない待ち行列ができていました。
開演は定刻を10分強過ぎたあたり。冒頭MCで、「"ICTUS Trio”は解散しまして。。。」とやり(須川が「初めて聞いた」と返していたが)、「冒険の旅に出ます」と発したところで、今日のライブの方向性はおおよそ分かったなと..。

本田が、冒頭からMCのたびに、「地図のない冒険のような」と、繰り返していたとおり、全ての曲が完全即興。
ただし、1曲おおざっぱに20分程度でいい感じに収まりのあるエンディングには持ち込んでいたんで、曲としての体裁はしっかりしている。

前半は、ベースのピチカートは言うに及ばず、ピアノが響きを廃した音を多用し、果ては弦に何か置いて響きを完全に排除してまでの音つくり。
ドラムも、強打音をアクセントにしながら、スティック、マレット、ブラシを縦横に駆使して表情豊かな表現を見せるが、キレの良いサウンドは維持してくる。

空間を大きく空けた場面から音を充満させる場面まで、全体にパルシブなサウンドで埋め尽くすようなイメージを創り出す。

今回、須川はチェロも持ち込んでおり、たしか前半は3曲めで、イントロに笛を吹いた後に、美しい響きよりも攻め込んだようなサウンドを聴かせる

後半は、1曲めでケイ赤城トリオのベーシストである若井俊也が飛び入りで参加。
冒頭の2ベースでのソロの応酬の凄まじさから、その後の音の厚みがとんでもない怒涛の演奏まで文字通り密度の濃い演奏になだれ込む。
その若井は1曲だけでの客演で、2曲めからは3人に戻っての演奏。
後半は前半よりは音の響きを生かしたような所作で、3者3様の即興が有機的に


須川は、半分くらいをチェロを演奏し、そのうちの半分以上が指弾きだったんじゃないかと思う。

全てが即興ということで、3者それぞれの応酬が延々と続くわけだが、聴いていて緊張感漲るようなことはあまりなく、一挙手一投足に耳をそばだてる状況ではあるが、嬉々として楽しむことができたか。

近くのオッさんはお気に召さなかったようで、前半途中で、おしゃべりして(迷惑)、そこまでで帰っていったw

聴衆は、立ち見はなかったと思うがほぼ満席
1stセットが50分くらい、2ndセットが45分くらいにアンコールに応えてくれ、中身の濃い演奏でありました。

最後はICTUS Trioになるかと思ったが、最後まで一貫して即興での演奏に終始したのでありました。
しかし、圧巻な演奏でありました。

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