"110 West" Jay Hung

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Jay Hung(洪信傑)という台湾のピアニストの作品を教えてもらったので、その紹介です。

アジア圏でのジャズの隆盛ってのは、日本にいるとなかなか情報が入ってこないが、Hogyu Hwang(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64355025.html)、Joonsam(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63806898.html)、Jack Lee(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a39417253.html)といった韓国ミュージシャンや、ベトナムのNguyen Le(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53729879.html)が活躍しているのは見聞きしているし、海外アーチストのアジアツアーで、日本はふっとばして韓国、香港を周って帰っているのもあるなんて話もあるらしいし、相応にジャズがジャンルとして確立している(どころの場合でない)ことは窺い知れる。

本作主役のJay Hungのアルバムだが1曲だけだがRandy Breckerが客演するくらいなので、NYでの認知は相応のものがあるんでしょう。(個人的には全然知りませんでしたが..)

かくいうメンツは、ギター、ベース、ドラムのトリオを基本にしているようだが、曲毎にメンツが入れ代わっていて、バンドとしてのアルバムというよりはさまざまなサウンドを楽しんでもらおうという意図が強くありそうな気配。
Jay Hung(P)、Randy Brecker(Tp:1)
Mike McLaughlin(G:1,3-4,6-7)、Christopher(G:2)、Allen Hinds(G:5)、Martinelli De Castro(G:6)
Sakura Yamamoto(Ds:1)、John Thomas(Ds:3,5,7)、Chris Trzcinski(Ds:4)、Leonardo Antonio Susi(Per:3-6)、Martin Bgim(Ds:6)
Michael Ning(B:2)、Andy Peterson(B:3-5,7)、Brian Chiu(B:6)
, Brenda Vaughn(BackVo)、Zorina London(BackVo)

演奏曲は、1曲めが台湾の演歌が元らしいが、他はJay Hungのオリジナルのようです。
1.Nostalgic Memory
2. Banana
3. 110 West
4. Welcome To My Love
5. Ocean Road
6. In The Rain
7. Drop Of The Beat

中華歌謡ぽい歌が一瞬入った(元曲の台湾の演歌らしい)後、8ビートの疾走感あるテーマからのピアノソロ。その後が4ビートになっているという、バリエーションてんこ盛りな1曲めが冒頭の曲。

以降は、日本の若手で人気のあるダンサブルなジャズ、どっぷりフュージョン、と言った曲が並ぶ。

冒頭曲こそアコベを使用しているようだが、その後は、エレベ多用でキレの良いバッキング から、スラッピングでベシベシ言うソロを決めてくるベース。
オクターブ奏法から、上述の通りの泣きのフレーズ、トレモロアーム使用(なんだか、George BensonとJeff Beckを合わせたような気配もあるが、そもそもギタリスト複数起用だから当然だが)と複数のスタイルを使い分けた幅広い演奏を楽しませる目立った印象のギター。

かと思えばピアノも、生ピ、エレピ、シンセと使い分けながら、ピロピロと流れるようにフレーズを紡いでいて侮れない。
ソロのインパクトではギターに一歩譲るが、それでもしっかり聴いていれば侮れない良いソロを聴かせている。

ベストは6曲めにします。


"110 West" Jay Hung(https://www.amazon.co.jp/dp/B07B5Y8RNS/)

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