"Mark Turner Meets Gary Foster" Mark Turner / Gary Foster

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Mark Turnerのリーダー作を聴くのは、2014年の下記作品以来になるが、
 "Lathe Of Heaven" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62908331.html)
調べてみると、この間にリーダー作は本当にリリースされていなかったようです。
もっとも、参加作は
2015年のJochen Rueckertの "We Make the Rules"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63036270.html)、
2017年のJorge Rossyの"Stay There"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64148850.html)、
2018年のMatt Penmanの"Good Question"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64606338.html)、
2019年のJoe MartinのEtoilee(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64807361.html)等々。
自blogを検索すると10作品くらいはありそうな勢い。

そういう意味では、満を持しての新作録音か?と買いを決めているわけですが、よくよく調べてみると、往時のクールジャズの名手であるGary Fosterを迎えての2003年のライブ録音を世に出したということだそうです。
約16年前の音源ってことになります。うーむ。

そもそも、クールジャズ自体は、約10年前に平井庸一さん(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a56792626.html)界隈からいろいろ聴いて面白がってはいたのですが、オリジナルに近いところでは、Lennie Tristano, Lee Konitz をちょっと聴いたくらいで、Warne Marsh, Ted Brown, Billy Bauerとか多少名前を知ってる人はいるが、まともに聴いてるのは極少だし、全貌もよくわかっていないという体たらく。
なもんで、Gary Fosterの名前も知らなかったんでした

メンツは、そんな2管にベース、ドラムを擁した、ピアノレスカルテット。ドラムがJoe La Barbaraなのが!!
Gary Foster(As)、Mark Turner(Ts)、Putter Smith(B)、Joe La Barbara(Ds)

演奏曲は、2枚組で下記7曲。Warne Marsh, Lennie Tristano, Lee Konitzにスタンダードを入れたような構成。
ライブというのもあって、大半の曲が10分を超えています
1. Background Music
2. 'Teef
3. Lennie's Pennies
4. Come Rain or Come Shine
5. 317 East 32nd Street
6. What's New?
7. Subconscious-Lee

あまり前情報を入れない(メンバーも曲名も見ない)で聴き始めたんですが、冒頭のサックスのユニゾンで奏でられるフレーズが、がっつりクールジャズで、おぉぉってなりまして、そこであらためて曲名を見てと作曲者を確認して、なるほどとなるわけであります。

前述の通り、以前は平井さん関連のアルバムからが大半だが多少なりともこの系統を聴いていたが、最近とんと聴いていなかったので、久々のこの手のサウンドにちょっと気分が高揚しながら聴き続けていくような感じでした。

サックスは、左がMark Turner、右がGary Fosterであっているはず。
Mark Turnerのビブラートしないサックスはクールスタイルには合うだろうと予想はしていたが、思ったより無機的な演奏にはならず、エモーショナルな感じを程よく出していながらよく合った演奏で好感触。
Gary Fosterは、年齢もあると思うが演奏に出遅れたり、多少のヨレが散見される場面もなくはないが、さすがにこっち方面への造詣の深さを感じさせる堂々とした演奏に貫禄を感じさせられる。
Putter SmithのSteve Swallowを彷彿とさせるベースも萌えポイント。

ライブだけあって、ほぼすべての曲が10分を超えての熱演。
いずれの曲でも、各人のソロにたっぷりと時間をとっていて、じっくりとたっぷりと音楽を楽しむには好適ではある。
が、全体を一気に聴き通すには、多少体調の良い日を選びたいかなぁというのもあるか。

ベストは、3曲めに尽きるでしょう。


"Mark Turner Meets Gary Foster" Mark Turner / Gary Foster(https://www.amazon.co.jp/dp/B07PCPYY4X/)

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